チヌ(クロダイ)の料理レシピ。意外と近くで釣れたり簡単に釣れるけど結構な大きさのチヌ(クロダイ)は釣ったら料理にして美味しく頂くのが流儀。釣り好きである元料理人が教えるお刺身から揚げ物、蒸し物、アクアパッツァまで20通りのチヌ(クロダイ)の料理レシピをまとめてみました。
まずは、チヌ(クロダイ)ってどんな魚?
料理する相手がどんなお魚なのかを知っておくと、魚それぞれの持つ本来の美味しさを引出しそれらに見合った料理もしやすいということ。まずはチヌ(クロダイ)ってな~にからお勉強してみましょう。
チヌと呼ぶのは日本でも関西よりもっと西側の地域だけの呼び名で、関東方面では「クロダイ」のほうが一般的な呼び名のようです。
チヌには海側に居着きやすいクロダイと、内湾を好み河口域に多く生息するキビレチヌ(きちぬ)も同じ仲間で、河川でも釣りの対処魚として良く釣れる魚のひとつ。
お魚屋さんでよく見かけるチヌ(クロダイ)は体長が30㎝くらいまでがもっとも良くとれるサイズだそうですが、中には50㎝以上の物を年無しと呼び、60㎝以上の物を「ロクマル」という地方もあります。
気になる身質は高級魚として名高い鯛とおなじ科目のタイ科の魚で、味も鯛に負けず劣らずの良質な白身で、やや鯛よりも歯応えがあるとされています。旬を迎える初夏6月~8月下旬頃になるとその味はタイを超えるとほど美味といわれています。
磯臭いという方もいらっしゃいますが、気になるほどではなくその他の青魚と比べたらよりあっさりした白身です。気になる方は臭みとりをするといいですがチヌの臭みとりは「やり過ぎ」に注意したいところ。また別のページでお伝えします。
鮮度が良いものが手に入ったら迷わない基本料理
チヌ(クロダイ)お刺身

鮮度の良いチヌ(クロダイ)が釣れたら真っ先に食べたい刺身。美味しくなる切り方など定番だからこその基本に沿うことが秘訣
皮を剥いだりする工程が手間ですがそのぶんいつもと違うひと手間かけたことが必ず報われる味わいはお刺身ならではです。
下処理はさっさと手早くするのが美味しさのコツ。
チヌ(クロダイ)の薄造り・ぽん酢

お刺身よりも薄く切って紅葉おろしと刻みねぎをたっぷりのせてぽん酢で食べたらもうそりゃ、フグや真鯛に勝るとも劣らずの極上の一品に。
本当に鮮度がよければ薄く切ってもコリコリとした食感も味わえます。
お父さんの酒の肴として一番人気のチヌ(クロダイ)料理。
チヌ(クロダイ)のカルパッチョ

生のお魚が苦手なお子さんなどにも食べやすいチヌ(クロダイ)のカルパッチョ。
また白ワインやシャンパンなどにも合う唯一の前菜としてもうってつけ。味が物足りなければレモンや、粉々にしたフライドガーリックを散らしてアクセントに。
その日でなくても日を置いた切り身で食べても美味しく頂けます。
チヌ(クロダイ)の炙りたたき
ぜひ試してほしい!僕からのイチオシ料理!

何とも言えない皮目を炙った香ばしい香りとともにたっぷりの香味野菜とぽん酢で食べるイチオシのチヌ(クロダイ)料理。
皮目をつけたままでも炙ることで臭みが消えて旨味に!!少し残った皮とみの間の脂と筋が独特の歯ごたえもありまた格別!チヌに対する食味の見方が一変します!
日本酒や焼酎のおともに。
チヌ(クロダイ)定番!焼き物系
チヌ(クロダイ)の塩焼き

きれいな白身を持つ魚なら当然たべたい!チヌ(クロダイ)の焼き物料理といえば塩焼き!料亭の塩焼きのように降り塩だけでなくすべてをきれいに焼き美味にするための方法をご紹介。チヌ(クロダイ)も例に漏れず海の王様と呼ばれる真鯛にも匹敵する美味しさ
単純な料理だからこそ、下ごしらえは念入りに、しかも調理は大胆に!
塩焼きは焼き立てがいちばん!必要な大根おろしなどは事前に準備しておきましょう。
チヌ(クロダイ)のムニエル

ちょっと洋風にアレンジしたチヌ(クロダイ)の料理として真っ先に浮かぶムニエル。たっぷりのバターとオリーブオイルで焼くのが美味しさの秘訣。
ムニエルには定番の付け合わせじゃがいももまた魚の肉汁とバターをたっぷり吸いこんで旨い!
辛口の白ワインやシャンパンはもちろん赤ワインにも相性バツグン
チヌ(クロダイ)のアクアパッツァ

魚本来の味をぎゅっと封じ込めた南イタリアのお魚料理のアクアパッツァをチヌ(クロダイ)で。
独特の磯臭さもしっかり施した下処理とオリーブオイルとにんにくの香りがあれば美味しさに大変身。
南の国のすこし荒っぽい味わいのフルボディの赤ワインとともに食してほしい。
ほんの一工夫で豪華に煮物・蒸し物料理
チヌ(クロダイ)の酒蒸し

チヌ(クロダイ)の特有の磯の香りとたっぷりと振りかけた日本酒の吟香が上手に合わさっておとなの料理に大変身。
けちらずに料理酒ではなく、良いお酒を使うことがこの料理の美味しさを左右します。
あっさりと食べられるのでお酒の肴としてもご飯にもよく合います。
チヌ(クロダイ)の煮付け

チヌ(クロダイ)の煮付けはしっかり下処理して十分に立てて甘辛くテリを出すのがコツ。ごはんにもお酒にも合う一品に。
お父さんのおつまみもお母さんとお子さんのごはんのおかずとしても大人気の煮付けやあら炊きも、もちろんチヌ(クロダイ)でつくっても美味しく頂けます。
焦らず少ないお水でお砂糖とみりんの加減で照りを出すのがプロの技。またこってりと甘辛くなるコツでもあります。
チヌ(クロダイ)のホイル蒸し

秋口のキノコの時期に入ったらぜひやりたいチヌ(クロダイ)のホイル包み蒸し焼き。
きのこと野菜のうまみを吸い込んだ魚の身が蒸し焼きにすることで美味しさを逃がさず調理。
底にたまった汁も旨味たっぷりなので白いご飯にかけてもおいしく食べられます。
チヌ(クロダイ)の中華蒸し

知る人ぞ知る中国の広東風お魚料理をチヌ(クロダイ)で作ります。一匹丸ごと作っても、残りのカマやあらだけも可能
温かいごま油をじゅうっと回しかけるとなんとも香ばしい食欲をそそる香りが広がります。
お酒のおともにもごはんにも両方いけます。
お酒のおつまみにもごはんのおかずにもおすすめ揚げ物料理
チヌ(クロダイ)の唐揚げ

お子さんが頬張ってまでたべる大人気の唐揚げはもちろんお父さんのビールのお供にも最適!
酒の肴にも子供のごはんのおかずとしても喜ばれるチヌ(クロダイ)の唐揚げ・竜田揚げ。
無造作に切った身をたれに付け込んで揚げるだけなので簡単で量もつくれて便利。深く考えずに大胆につくってガシガシ頬ばってたべるのがお似合いです。
チヌ(クロダイ)の中華風野菜あんかけ
お子さんも喜ぶ!家族で豪快に楽しんで食べよう!

野菜あんかけは、ごはんのおかずとして出すとかなりの高確率で絶賛を受けること間違いなし。
油で揚げたパリっとした皮目と中ほっくりの身に中華風にアレンジしたあんが絡んでごはんが進みます
大家族やファミリーパーティーのメインディッシュに!
食事の締め!ごはん料理
チヌ(クロダイ)の炊き込みごはん

ちょっとした一工夫であらからできる一級品はチヌ(クロダイ)の炊き込みご飯。これと美味しい汁物があればそれだけで満腹に。
窯を開けると有馬山椒の香りが磯の香りが合わさってなんとも食欲をそそる香りが立ち込めます。
一度はつくってほしい手軽にできる贅沢品です。
チヌ(クロダイ)のづけ茶漬け

お酒のあとの締めに食べたいチヌ(クロダイ)のづけ茶漬け。お刺身などで残った上身を一晩漬けこんで冷蔵庫で寝かせておくだけで出来上がり!
気をてらって、出しをかける人がいますがそれは料理人の僕からすると×。
その理由も詳しく解説しています↓
チヌ(クロダイ)のづけ丼

お茶漬けの応用として食べていただけるチヌ(クロダイ)のづけ丼。
お子さんのごはんとしても人気があります。その場合は薬味にショウガを一緒に付け込んでおくとよいでしょう。
漬け汁と数滴ごはんにかけるとおいしいです。
残ったあらまで美味しく汁物料理
チヌ(クロダイ)の味噌汁

チヌ(クロダイ)の汁物の基本は下ごしらえ。魚特有の生臭みを汁に残さないようにしながら、旨味だけはしっかり出し切るのがおいしい汁物をつくるコツ
刺し昆布と魚の旨味であまり味噌はいりません。いつもの味噌汁とはことなり少なめの味噌で塩気がなくても旨味だけで味わい深くなるように。
チヌ(クロダイ)の吸い物・あら汁

残ったチヌ(クロダイ)のあらでつくるあら汁。飲みすぎたり食べ過ぎた次の日の弱った胃腸にもやさしく体がほっこり
味噌汁よりも下ごしらえが肝心!下処理の仕方が味に影響しやすいお吸い物(澄まし汁)はまた魚本来の味を感じられるからこその魅力。手を抜かずに美味しくなる方法を解説しています。
お酒を飲んだ後や食べすぎた翌朝などのお腹の箸休めとしてもバッチリ。
口にして胃をす~っと通った瞬間にほっこり心地よい満足感が得られます。
冬にはやっぱり身体温まる鍋物料理
チヌ(クロダイ)の絶品かぼすしゃぶしゃぶ

丁寧に下処理をしたチヌ(クロダイ)の身を削ぎ切りにして、利尻昆布のうま味とかぼすの酸味がきいた「かぼす風呂」でしゃぶしゃぶ~♪ちょ~贅沢な高級料理に!
チヌ(クロダイ)の磯の香りも美味しさに早変わり!これからの季節に嬉しいあったか料理です。日本酒や焼酎はもちろんお酒のお供にもいいですし、しこたま魚を堪能したらあとは残ったお出しでにゅうめん!もおすすめ!