魚の頭やカマを使った塩焼きの作り方と、それを一段と美味しくできる鬼おろし大根の仕事終わりのお父さんや釣りの後に一杯など酒の肴になる焼き魚料理をご紹介します。
ブリやカンパチなど大型魚やサワラやスズキの頭にはたっぷりの身が詰まってますし、大きい魚ほどカマの身は脂が乗って塩焼きにすると最高に美味!
元割烹料理人兼釣り師のOSAMUがシンプルな料理だからこそのひと手間の仕方も加えて
魚の頭やカマを使った塩焼きの作り方をお伝えします。
魚の頭とカマの塩焼き

できるだけ大型が身も多く、身が締まっていて美味しい
まずは魚の頭とカマと材料の用意をしていきます。
以前に年無しチヌを釣ったときに頭とカマを焼いてた写真も使い、
ちょうど80センチはあるドでかいスズキが手に入ったので、こちらで試してみました。
(上の写真を見て手の大きさとの比較でその大きさが伝わると思います)
スズキと年無しチヌ(クロダイ)の頭とカマ
※ブリやカンパチ、サワラでもなんでもOK、大きい方がなお良し!
大根小 1/2
日本酒
塩
鬼おろし器も忘れずに!!
調理に入るその前に・・・
鬼おろし器とは
木や竹で象られた、まるで鬼の牙が並んでいるようなおろし器のことを「鬼おろし器」と言い、
大粒に引き裂くようにおろすことで、野菜そのものザクザクとした食感を味わえるほか、
おろし金でおろすのと違い、繊維が残っているので旨味を含んだ水分が出にくく素材そのものに自然な風味をそのまま味わうことができます。
また大根おろしをつくったときに、アク抜きをするために料亭など割烹料理店では、一度流水にさらして洗うのですが、これこそ風味も一緒に流してしまう原因になってしまうので
風味や食感のために使うせっかくの鬼おろし大根で、僕は水洗いはしません。
●鬼おろしはザクザクとした食感を味わえる
●鬼おろしは繊維が残り水分が出にくく自然な風味が味わえる
●アク抜き水洗いはしない!
鬼おろしセット 竹製 おろし器
まずは下処理

頭は半分に割っておきます。
カマは今回は味重視で、化粧塩などしないので邪魔なヒレをハサミで切り落としておきます。
ここからが大事!
頭もカマも余分な水分を、キッチンペーパーでしっかり拭き取っておきましょう。
切り目を入れる

均等に火を通すための大事な役割
カマの一番身が厚い箇所に中まで火が通りやすいように切り目を入れます。
これは見た目をカッコよくする野菜の飾り包丁と違い、
周りの身が薄い部分と同じ火力、同じ時間でも均等に火が通りやすくするための、美味しさアップに繋がる大事な工程です。
身が厚い部分に完全に火を通すまでに、先にちょうど良く火の通った身の薄い部分から水分がなくなりカラッカラッになってしまうのを防ぎます。
手を抜かずに、今回のような大きめのカマや魚の上身ならばやっておいたほうがいいです。
酒を振り塩をたっぷり!

水気をしっかり取り除いたら、軽く日本酒を振りかけたっぷりの塩をふります。
このときの日本酒は香りが魚の生臭さを抑えるためのものなので、香りが立つものが良いですが、今回のようなスズキや年無しチヌ(クロダイ)などのような白身魚やサワラでは省いて構いません。
ブリやカンパチ、マグロにはあったほうがいいです。
塩は表とウラにもしっかり目に振っておきます。

↑頭もこの通り、裏側もたっぷり塩まみれにww
これだけ塩を振る理由はあとでわかります☆彡
グリルで焼く

あとは焼くだけ!
必ず直火のグリルで焼いてください。オーブンだと蒸し焼きになってしまい皮目がパリッと焼けません。

頭も同じように、裏オモテをひっくり返しながら両面を焼いていきます。
鬼おろし大根の準備

頭を焼いている間に、今回の塩焼きの名わき役!「鬼おろし大根」の準備をします。
鬼おろし器で大根をおろす

おろし器に受け皿が付いていない場合は、ボールなどを用意して
力をいれたときに滑らないように下に濡れ雑巾などを敷いて力強くおろしておいきます。

少し粗っぽいかなと思うくらいで十分です。
これが塩気が効いた焼き魚とめちゃくちゃ会うんです!
焼き魚を盛り付ける

頭の焼きあがった状態!
見てくださいこのほほ肉の量☆彡
大きい方がいいと言った意味が良く伝わると思います。この目の周りのゼリー状のとこも旨いんですよ!!
それぞれをお皿に盛りつけていきます。
今回は魚の大きさと鬼おろし大根の大胆さや豪快さだけで十分なので、余計な付け合わせは何も必要ありません。

皿に移した鬼おろし大根を添えて完成!!
見てくださいこのボリューム感。もうめっちゃこの時点でよだれ出てきますww
いざ実食!

見てくださいこのほほ肉の分厚さ!!
プリップリしてて美味しそうです。脂も乗ってます。
まずは大根の鬼おろしとスズキの身だけを口に含んで噛み締めます
うまい!!
これがしたくて塩をたくさん振っておいたのです。たっぷりの塩気が鬼おろし大根の自然な風味で中和されることでちょうど良い塩加減で食せます。
また生の大根は食べたものを胃の中で消化促進させる働きがあります。お酒と一緒に食べるときはおすすめの食べ方です。

もちろん味に飽きたり、塩加減が足りない場合は、鬼おろし大根に少量の醤油を垂らしたり
魚の身にレモンを振って食べても美味しくすすめられます。
