真鯛やチヌ(黒鯛)など魚の基本的な下処理と三枚おろしのさばき方を解説します。
大きな一匹ものを釣ってきたら自分で料理すためには逃げることのできない工程「さばき方」。三枚おろしもきれいにサクどりすることで美味しい料理にありつけます。
スーパーで買った切り身とは大きく異なるその醍醐味を味わいましょう。
まずはウロコをきれいに取る!

口の中にウロコが残ると料理の美味しさも半滅!手間を惜しまず丁寧に
まずは、包丁の先や柄側の太いところを上手につかってうろこを取ります。【写真1】
包丁とかでやるのがどうしても手間だという方はコチラが便利です↓
星三製作所 飛び散らないうろこ取り
コレうろこの向き=尾の方から頭側に引いてくるとうろこが飛び散らずにカップに収まる形状。
釣り行ったときに船上で、ある程度下処理済ませたいときなどに、他のひととかに飛び散ったり船をむやみに汚す心配もなくめっちゃ便利!!

【写真2】のように魚を裏返してたり、背びれなどの近くも包丁の先を立てて丁寧に取ります。
細かく飛び散るのが嫌なら流水をあてながらやると飛び散らずにあとでシンクを洗う手間が多少省けます。【写真3】
はらわたを取る

魚の臭みを抑えるための最低限の下処理は手を抜かずに確実に
【写真4】のように尻びれの手前の尻穴から包丁の先を刺し、頭側にス~ッと引いてきます。
このとき包丁を差し込みしずぎないように、中の内臓を傷つけて身を汚さないように注意しながら行いましょう。
腹ヒレの間は固いですが、
グイっと包丁の先を突っ込んで頭の直前までふたつに切り取ります【写真5】

上で切ったお腹の中に指を入れて、内臓を取り出しします。画像はちょっとグロかったので割愛^^
【写真6】両手でお腹を開きながら、チヌを逆さにして持ち流水にさらしてお腹をキレイに洗います。
このとき、お家ででの作業なら茶せんなどを使い洗うと内臓を覆っていた筋などもキレイに取れます。また使い古しの歯ブラシなどで骨の下と内臓の境目にある血合いを取り除いておくと、後でつくるあら骨を使った汁ものなどつくるときに生臭さが緩和されます。
三枚おろしにする

頭を手前に持ってきて背を包丁を握っている側に向けて背中から包丁をいれます。
背びれの位置が並行だとすると少しだけ刃先が下むきくらい。

コツは包丁の先1/3くらいまでを骨に這わせながら引くこと!
できるだけ包丁を寝かせて下側にある骨に包丁の先を這わせながら自分側に引いてきます。【写真8】
キレイにさばくコツは、”一気にさばこうとしない”こと。
「骨に刃先を這わせ向こう側から手前に引いてくる」を何度も繰り返すことを意識するだけでキレイに出来ます。

中骨にさしかかったら、利き手とは反対側の手で身を持ち上げて
逆さ包丁で手前から向こう側に身と中骨の繋がっている小骨を切っていきます。【写真9】
切り終わったら包丁を元の持ち方に戻して同じ要領で腹びれの方まで切ります。
このとき身に刃先が当たらないように注意しましょう。

【写真10】腹びれのあたりまできたら今度は包丁のいちばん尖った先の方を使ってはがしとります。
身を反対側の手で持ち上げてつなぎ目を視認しやすくし、包丁の刃先が身に当たってしまい無駄に身を傷つけるのを防ぎます。

反対側も同じ要領でさばいたら、ここまでが基本的な「三枚おろし」と呼ばれるさばき方です。
腹骨をそぎ取る

腹骨は身とつながっている部分を、逆さ包丁でプツッと切っておきます。

そこから包丁を手前に持ってきて刃先を寝かせて、腹骨を反対の手で押さえながらゆくっりと引いてきます。
一気に切ろうとせずに、一度切り込みをいれたら、同じところに包丁が当たらないように切り込みを入れた分だけ片手で持ち上げて、そこからさらに切りすすめてそぎ取ります。

この状態にできたら完ぺき!
片側も同じように腹骨をそぎとります。

サク取りと中骨の処理の仕方

中骨に沿って真ん中から切り分けてサク取りしていきます。
このときに、どちらでも上身でも腹身側でもいいのでどちらか片方に骨をくっつけて
まずは二つに割ってから、中骨を取り除きます。

ここまでさばき終わったら魚の調理するために下準備に入ります。まずは頭やあら骨なども料理に使えて食べられるので頭とあら骨の処理の仕方を下記のページで↓
頭やあら骨は面倒だという人はすっ飛ばして、刺身やフライなどを美味しくするキレイな皮の引き方&美味しい刺身の切り方のコツなどをお話している下記のページも参考にどうぞ↓