真鯛の骨蒸し(こつむし)と呼ばれる、真鯛やチヌなどの頭とカマが比較的大きい白身魚でつくります。
上身でなくともあらや頭でつくる魚の骨蒸しは、日本酒の吟香が香るちょっとした大人の贅沢料理になります!あっさりぽん酢をつけながら食べるので酒の肴としても一級品。
意外にも工夫で意外なほど高級感を醸し出してくれる真鯛やチヌの骨蒸しの調理方法をご紹介します。

ホントにチヌでも大丈夫!?
真鯛の骨蒸しが有名なので、チヌなど磯臭い魚で大丈夫?なのかと不安な声も良く聞かれます。
確かにその通りチヌだと磯臭いと感じる人もいるでしょう。けど僕とかは真鯛も美味しいけどチヌの骨蒸しも好きです!
その独特の磯の香りが日本酒の吟香と合わさって旨味が増すと思っています。ただこれも人の好き嫌いの部分が大きいのでお好みでどうぞ。
肝心なのはこれから解説する頭の下処理です。しっかり腹を頭をブラシで洗い余計な血合いやワタなどを残さないことが大事です。
それだけやっていれば生臭さが取り除けて、磯の香りは吟香と合わさり美味しくなります。チヌだから臭いとかは感じないはずです。
頭とカマの下処理

シンプルな料理だけに、最初のひと手間で臭みぬきが肝心!!
写真のように血合いをすっきり丁寧にきれいに取り除いてしまえば、たとえチヌでも生臭くならずに美味しい骨蒸しができあがります。
↓頭とカマの部分の割り方、下処理の詳しい方法は下記のページを参考にどうぞ↓

チヌ(クロダイ)の骨蒸しのレシピ
真鯛やチヌの頭(カマ付) 片身
豆腐 1/4
シイタケorしめじ 適量
白ネギ 適量
昆布 5㎝各くらい
薬味 もみじおろしと刻みネギ
日本酒(できれば香りのよい吟醸酒)適量
下準備
先の写真のように頭とカマの部分は裏返しにし、軽く振り塩をして、5~10分間しばらく置きます。
塩の浸透圧で余分な水分と臭みを逃すのが目的です。
臭みが気になるひとはより美味しくいただけるので手を抜かずに必ず行って下さい。
5~10分間後に流水にさらして塩をはらいます。
塩も振り過ぎず少量に気を付けます。下味をつけるのではなく余分な水分と臭みを抜くのが目的です。
先に蒸し器を用意し水を入れて沸騰するまで熱しておきます。
昆布を敷き日本酒を掛ける
次に蒸し器に入る大きさの器を用意し、お酒で湿らして伸ばした昆布を器に敷きます。
そう昆布はお酒で一度軽く延ばしておいて食材全体の底部分は昆布で隠すようにするのが美味しくするコツ。
昆布のうま味がチヌにも乗りやすくなります。

昆布の上にチヌとその他食材を並べ、日本酒を回しかけます。
日本酒の香りを魚に含ませていくので、このとき使用する日本酒は一般的な料理酒でもよいですが、吟醸酒や米の香りが引き立つ純米酒を使用するとよりいっそう吟香りが強くなり高級感が増します。シンプルな料理だからこそ材料を惜しまず作ると格段に味わいがレベルアップします。
こういった単純な料理ほど食べ比べてみると差がはっきりと出てきます。
日本酒がお好きで、料理に使うのが勿体ないという殿方におすすめは、蔵元がつくるこういった純米料理酒↓
大和川酒造 蔵の素 純米料理酒
蒸す
蒸し器に入れます。
だいたい、一人前だと10分~20分程度蒸します。
見た目で火のとおり加減を見極める目安は、魚の目が白く濁ったらだいたいOK
そこで鉄くしを刺してみて先を口の下に当てて中の温度を確かめます。
熱いと感じたら火が通っているのでここで終了。
もうこの時には磯臭さよりも、日本酒の吟香と昆布の香りが台所じゅうに漂っていると思います。食欲をそそる匂いというより、何か高級感を感じる美味そうな香りに包まれます。
これが本物の骨蒸しです!!

やってみると、とっても簡単ですよね!!
食べるときは、もみじおろしと刻みネギを薬味として添えてポン酢ですすめてください。
もちろんポン酢も上質なものが◎、味を引き立ててくれます!