クリスマスに釣った魚で豪華なディナーのご提案です。
今回は釣ってきたセイゴクラスの小ぶりのすずきをフィリピンの定番魚料理のレリエノン・パゴス風にアレンジし、クリスマスチキンならぬクリスマスフィッシュなんていかがでしょうか。
今年は魚が主役のメリークリスマス!!
レリエノ(レリエノン・パゴス)とは

今回の料理方法を参考にしたのは、フィリピンの家庭で作られている定番魚料理のrellenong bangus(レリエノン・パゴス)。パゴス(bangus)とはミルクフィッシュのことで、あまり日本では馴染みがないけど沖縄などでは堤防からも釣れるサバヒーのことです。飼育が容易なためフィリピンなど東南アジアでは養殖が盛んで、現地では食材として大変重宝されている魚です。
このパゴスの頭を残して、中の身や内臓、骨をすべて取り出し皮一枚にして、取り出した身にミンチや野菜を合わせて調味し魚の中に詰めて焼いた料理のことをレリエノン・パゴスといいます。
ほんとに美味しい料理で一度味を知ってしまうと、また食べたくなるのですが、なんせ手間が掛かるんです…面倒なのです。調理済みの市販も売られていますが本場のものとはちょっと違っていて美味しくないので思い切ってチャレンジしてみました。
見栄えもいいし、量もあるしファミリーでのクリスマスやお祝いごとにはピッタリだと思います。今回は釣果メシということで、自分で釣ってきた魚でやりたかったので、すずきで代用しました。
材料
【2~4人前】
すずき 30~40cm 1尾、料理用タコ糸(綿巻糸)
●①酢洗い
白ワイン 大さじ1
黒酢 小さじ1
レモン汁 小さじ1/2
●②詰め物
身 約200g
塩こしょう 適量
薄力粉 小さじ2
豚ミンチ 70g
玉ねぎ 15g
人参 15g
レーズン 15g
ミックスチーズ 15g
おろしにんにく 7g
淡口醤油 小さじ1
オイスターソース 小さじ2
ごま油 小さじ1/2
●③照り出し
黒酢 大さじ1
みりん 大さじ1
おろしにんにく 少々
●付け合わせ
じゃがいも、ブロッコリー、プチトマトなど
レリエノン・パゴスの詰めものにはレーズンが使われます。これが白身魚と肉ミンチの味に甘みが加わりいい味のアクセントになっています。
【クリスマスフィッシュ】すずきのレリエノのつくり方
魚を腹開きにする

すずきを内臓やエラを取り除き、綺麗に掃除して水気を吹き取って、腹側から包丁を入れて腹開きにして、写真のようにまず中心の中骨を取り除きます。
腹骨もこそぐように逆さ包丁で削いでおきます。
身を削ぎ取る

包丁を寝かせて、皮を破らないように、ほぼ皮一枚になるように身全体を削ぎ落しします。
皮が破れて穴が開いてしまうと、後で詰め物するときに苦労するので、写真のように少し身が残ってるくらいまで、落とせれば大丈夫です。
このときに、皮の外側の余分な背のヒレや尾ビレは家禽ばさみで切り落としておきます。
酢洗いする

バットに①の分量分白ワインほかをいれて軽く混ぜ、その中に身を削ぎ落した頭と皮の部分をt家込んで酢洗いにし、生臭さを消して身を締め香りづけします。
さっと酢洗いしたら、軽く水気を切ってラップをしてほかの材料の準備の間一旦冷蔵庫で寝かせます。
身を角切りにする

削ぎ落した身を1cm角ほどの角切りにしておきます。あとで合わせるミンチが繋ぎになるので、食感の違いを出すために少し大きくてもOKです。
最初棒状に切っておいてそこから角切りにするとやりやすいです。
身に下味をつける

角切りにした身に塩こしょうをして、ミンチや野菜と良く絡むように薄力粉をまぶして全体に馴染むように手で揉んでいきます。

揉んでいくと粉が合わさって、ねちゃねちゃと粘着力がついてきたらOK
具材をみじん切り

次に詰めものの具材を細かくみじん切りにしていきます。あまり大きいと全体に行き渡らないので、5ミリほどに細かくみじん切りにしてください。

レーズンは粒の半分~1/3くらい、チーズは大き目でも構いません。
実はこの料理作ったのははじめてではなく、2度目なんですが、チーズの分量やカットする大きさには未だに最適解が見えてません…(汗)
具材を合わせる

粉を入れて揉んだ魚の身と②の具材をすべてボウルにいれて、こねていきます。この状態のときにすでに美味しそうな香りが漂ってきますw
みじんぎりにした香味野菜やレーズン、魚の身がまんべんなくバランスよく混ざるまで、こねることが出来たらいよいよ魚に詰め込んでいきます。
魚に詰め込む

捏ねた詰め物を魚に詰め込んでいきます。
詰め込む!?というよりは頭から尾まで円錐状に成形したミンチを胴体の皮で包みこむようにすると上手くいきます。
紐で縫い止めする

料理用のタコ糸(綿巻糸)を太めの縫い針に通して、腹の開いている箇所を縫っていき糸を通していきます。
縫わずにチャーシューをつくる時のように胴体を丸ッと縛っても良さそうですが、それだと火を通したときに皮目が縮んでしまい開いてしまうので、必ず下から上へ、上から下へ縫ってください。
照り出しを刷毛で塗る

糸で縫ったら天板にクッキングペーパーを敷いてその上にすずきを置き、③の照り出しを合わせて裏と表両方に刷毛で塗っていきます。
綺麗な茶色い焼き目と、皮目に甘い味がつきます。
乱切りにしたじゃがいも塩こしょうをしてオリーブ油をまぶして一緒に天板に乗せ、オーブンに!
オーブン焼きにする

200℃のオーブンで、20分。中までじっくり火を通して、その後220℃にしてさらに10分~15分表面を焼いていきます。
写真は焼き上がった状態。撮り方が下手で光で飛んでしまっていますが、焼き色がついています(汗)
時間は目安です。家庭用オーブンなので火力がさまざまなので、火の通り具合は途中で金串を刺して確かめながら火入れしてください。
食べやすい大きさにカット

天板の上で、食べやすい大きさに輪切りにカットします。
皿に盛りつけ完成!

付けわせの野菜と一緒にお皿に盛ったら完成です。そのまま大皿とともに供してください。

白ワインやスパークリングワイン、バゲッドなどパンがよく合います。僕はスパークリングワインとライ麦パンと一緒に食べました。嫁さんも「美味しい!」と大喜び^^/
少し手間は掛かりますが、クリスマスなどパーティー料理にはピッタリです。これからのクリスマスはチキンじゃなく魚料理はいかがでしょうか?


