印籠継、並継 逆並継の2ピースロッドのジョイントそれぞれの特徴と得意な釣り方

2ピースロッドのジョイント方法である印籠継(インローと表記されることも)、並継、逆並継のそれぞれの接合方法の違いと特徴と、得意とする釣り方を解説します。

意外と気にしていななかったこともロッドを選ぶときに見てみるとちゃんとそのロッドの用途によって継ぎ目も考えられていることに気が付きます。

2ピースロッドのジョイント(継ぎ目)の種類

ジョイント(継ぎ目)には種類がありそれぞれに得意不得意があり、この一見単純そうに見える接合部分の違いによって曲がりの剛性や、ロッドが曲がったときに負荷がかかる場所が異なるのでジョイント(継ぎ目)の違いでロッドの特徴やタイプが左右されます。

メーカーのカタログに必ずといっていいほど記載があるのは硬さのタイプ、テーパーや使えるルアーの許容重量と並んでロッドの性質を判断するのに大事な要素だからです。 

印籠継(インロー)

印籠継|2ピースロッドのジョイントそれぞれの特徴と得意な釣り方
画像:ヤマガブランクス バリスティック96MMHの印籠継

よく目にすることのある印籠継=いんろうつぎ。
読み漢字が難しいためインローと表記しているメーカーも多いです。

スピゴッドフェルールと呼ばれているものです。

ティップ側とバット側をつなげるために両方の空洞に合うペグと呼ばれる芯材をバット側に接合して繋ぐ方法です。

設計自体が非常に難しく、開発にも緻密な計算と精度が要求されコストが掛かるため、安価なエントリーモデルで採用されることはなくスピゴットフェルール=は「高級ロッドである証」の意味合いにもなっていると言えるでしょう。 

逆並継

逆並継|2ピースロッドのジョイントそれぞれの特徴と得意な釣り方
画像:23ディアルーナS90Mの逆並継

現在のルアーロッドのほとんどが逆並継です。
英名でプットオーバーフェルールと呼ばれています。

逆並継とは、並継と対照的に接合部がバット側に一体化されているジョイント方式です。

並継とはなのでティップ側(被せる側)が太くなっています。

こうすることでバッド側のしなるクッション性を最大限に生かすことができ、PEラインを使ってやる釣りに多く用いられます。

伸びないPEラインの場合バッド側とティップまでが全部硬いと、曲がる遊びの部分が少なくなってしまい操作性が落ちます。

ですからティップ側(被せる側)が太くしバッド部分まで段階的に曲がるように計算されています。

PEラインを多用する多くのシーバスロッドやエギングロッドに採用されています。

並継

並継|2ピースロッドのジョイントそれぞれの特徴と得意な釣り方
画像:エクスセンスジェノスB80Hの並継

ティップ側のブランクスに接合部が一体化されているもので、差し込む側のティップ側が細くバッド部分が太くなっています。

ブランクスの径を太くすればそれだけ硬いロッドに仕上がり=すなわち強度がアップします。このため手元側が硬く太くバッドパワーがアップします。これによって大型魚をずり上げるときのパワーを持たせることができます。

手元のバッド側が太くパワーがあるため引いてくるときの力の支点がよりアングラー側に近くなるのでパワーの伝達に無駄がなくなり力が掛けやすくなるからです。青物やハードロックフィッシュ、ランカーシーバスなどのMHやHタイプのロッドに用いられることが多いです。

また手元が硬く、ルアーの重みが継ぎ目を伝って細いティップ側に段階的に伝わるために遠くに投げやすく遠投性能にも優れています。

逆並継とは反対に伸びるナイロンラインやフロロを多用するバス釣り用の2ピースロッドにもよく見られます。

まとめ

このように一見何の変哲もなさそうなロッドのジョイント部分ですが、異なる接続の違いと、それぞれに得意な釣り方が存在しています。

意識していなければつりそのものに直接関係があるように感じることはそれほどありませんし、その場で同じリール、ライン、ルアーを使って試してみても中々違いが判ることは少ない部分ではありますが、知識として知っておくだけでも、これから新しいロッドを慎重する際に基準ともなるでしょう。

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