PEラインに対してのリーダーの太さ(号数)を決める際にどれにしたらいいのか迷う際に、一目で見てわかる一覧表をご用意しました。
釣り種別に一般的なPEの太さに対してのリーダーの選び方を解説しながら目安となる号数と強度を数値で表記して視覚的にわかりやすくお伝えします。
後半では釣り種にあったおすすめのリーダーをお伝えします。
リーダー強度の考え方

PEラインとリーダーの太さ(号数)の決め方は、ラインの品質向上や釣り方も数年経過すればより進化していくのに並行して移り変わっています。
太さだけでなく長さにしても例えばエギングのリーダーの長さは1ヒロ以上と言われていたのは一昔前の話で、今では1ヒロどころか半分の長さ~それ以下が標準になっています。
現在主流になっているリーダーの選び方は、PEの太さ(号数)の3倍~5倍が基準となっています。おおよそPEが1号だとすると、リーダーは3号~5号ということです。
しかし、これも釣り種において、根ズレ防止(横からの耐摩耗性と直線強度)を優先するのか、ルアーの回収率(ノットやスナップとの結束部などどこで切れるようにするか)を優先させるのかでも異なります。
また、ターゲットになる魚種によっても吸い込みを良くする必要があるのか、歯で噛み千切られるのを防ぎたいのかによって強度=太さも変わってきます。
リーダー太さの考え方①根ズレ防止優先
根の荒い場所や潜るターゲットのときなどもっとも一般的な太さの選び方
魚が居着いている場所ががん岩礁など根の荒い場所で、しかも掛かってからグングン根に入って潜っていくような
ヒラマサや大型のハタ科の魚(ハードロックフィッシュ)などの場合、PEと同等以上の強さのリーダーを選びます。
リーダー自体の横からの耐摩擦性は向上するため根ずれでラインが破断してしまうことは防げます。
ただそうすることで、必ずリーダーとの結束部分はPE本来の強度の80%~70%くらいまで落ちってしまいます。
PE、ノット(結束部分)、リーダーとルアーの結び目。この3つの中で結束部分がいちばん弱くなってしまうので
もし根掛かりした場合には結束部分で切れてしまうことになります。根掛かって切れてしまうたびに何度もノット組み替えことになります。
それでも、魚を掛けてからの根ずれは防止したい人におすすめです。また一般的にいうとこの考え方で選んでいる人も多く、初心者の方にもおすすめの選び方です。
リーダー太さの考え方②ノットシステム残存優先
ルアーやスナップの結束部分で切れるように強度を計算してリーダーを選ぶ
次にやっている人が多いのがこの考え方です。
もし根掛かりしてラインを切る→ルアーをロストしたとしても、ノット(結束部分)ごと残るようにリーダーを選ぶ方法があります。
PE1号(約20lb)として、結束部分の強度を70%とすると強度は14lbまで落ちる計算です。
ここのときにリーダーを14lb(約2.5号~3号)くらいにしておくと、ノットの部分の強度よりもルアーやスナップ(リング)へ結んだ箇所の結び目の強度の方が低くなります。
そのため直線的な力が加わると、ルアーやスナップ(リング)の結び目で切れてノット(PEとリーダーの結束部分)は残ります。
あまり釣行途中にノットを組み替えたくないアングラーや、そこまで根ズレを気にしなくても良いポイントなどの場合に用います。
リーダー太さの考え方④ビッグベイトゲームの場合
「高切れ防止」だけを目的にして太いPEを選ぶ
昨今ショアのシーバスなどソルトウォーターの世界でも流行を見せているビッグベイトゲームでは、やはりソルトの場合はPEを選択するひとが多いです。ただ、PEだとビッグベイト50g~200gクラスの重たいルアーをフルキャストするので「高切れ」が勃発します。
そのためPEも3号~5号以上(50lb~70lb)のものを用い、当然リーダーもそれと同等のものを選ぶこととなりますが、このビッグベイトを使用する場合のPEを太くする目的は本来「高切れ防止」です。
ですからリーダーも同じように特別太くする必要はありません。
プロの方でも、ビッグベイトでもトップペンシルなどを多用する場合PE3号にリーダー8号(35lb)くらいという人が多いです。僕もそのひとりです!後ほど、その理由と選び方の基準を詳しく解説します。
リーダー太さの考え方③ルアー回収率優先
たとえ根掛かりしても、ノットもルアーやスナップの結び目もどちらも残して高額なルアーを必ず回収するため、PEもリーダーも太くしている人がいます。もちろん、こうすることでフックが曲がってルアー自体は回収できるようになりますが、すべてが太くなるのでターゲットの警戒心は強くなり魚からのコンタクトは減る傾向にあると思います…。
それぞれ個人の方の考え方によりますが、魚釣りは魚が釣れなければ本末転倒です。ルアーも消耗品と考え、まずは釣れる方法を考えることをおすすめします。
▼ここからは、一応の目安になる簡単な太さの選び方とPEと
リーダーの太さ(号数)を釣り種別に分けて表にまとめてみました。
※メーカーによってもポンド(lb)と号数表記の基準が異なるため、メーカーを跨ぐと選定方法が曖昧になってしまうので、目安としてお考え下さい。 ここではシーガーのプレミアムマックスの数値を基にして表記しました。 【参考文献】シーガー プレミアムマックス ショックリーダー
シーバス、ヒラメ、小型~中型青物のリーダーの太さ(号数)

サバやタチウオからサワラやハマチ(イナダ)、シイラ、カツオクラスまでの中型青物やシーバスをメインにしたリーダーの太さの決め方の目安となります。
一番汎用性が高い選び方で、ライトショアジギングやヒラメなどのフラットフィッシュから、チニング、サクラマスなどにも応用ができる基準です。
小型のカサゴやメバル、ソイなどにも磯など岩礁が多い場合にはおおよそ適している決め方です。堤防など比較的障害物が少ないと思われる場合1段下げても良いでしょう。
PE太さ(号数) 強度(lb) | リーダー太さ(号数) 強度(lb) |
---|---|
0.6号 約14lb | 2.5号~3号 (約14lb~17lb) |
0.8号 約16lb | 3号~3.5号 (約16~18lb) |
1号 約22lb | 4号~6号 (約20~25lb) |
1.2号 約25lb | 6号~7号 (約25~28lb) |
1.5号 約30lb | 7号~8号 (約30~34lb) |
2号 約40lb | 10号~12号 (約40~50lb) |
シーバスではラインの太さはどのくらいがいいのか?初心者の方ならどの号数か、どのくらいの太さがいいのか困っている方も多いと思うので、適切な選び方を別ページで紹介しています。シーバスに使用するラインの主流はPEだと思うのでここではPEラインを基本にお応えしています。ご興味ある方は下記のページをご覧ください↓
大型根魚と中型青物のリーダーの太さ(号数)

ブリやヒラマサ、大きさにもよりますがカンパチなど大型青物と大型のマハタやキジハタ、クエなどの大型根魚(ハードロックフィッシュ)のリーダーの太さ(号数)の目安です。
同じ大型根魚でも小型~中型の場合は上で紹介した中型青物とシーバスの目安で十分適応できると思います。
ブリの類の青物や大型の根魚になると、その大きな巨体でグングン根に潜り岩礁の奥へ入り込んで行こうとします。根ズレ対策を基本に太さや長さを決めることが無難です。
PE太さ(号数) 強度(lb) | リーダー太さ(号数) 強度(lb) |
---|---|
1.5号 約30lb | 7号~8号 (約30~34lb) |
2号 約40lb | 10号~12号 (約40~50lb) |
3号 約50lb | 12号~14号 (約50~60lb) |
大型青物ジギング&キャスティングゲームのリーダーの太さ(号数)

PE太さ(号数) 強度(lb) | リーダー太さ(号数) 強度(lb) |
---|---|
4号 約60lb | 14号~18号 (約60~70lb) |
5号 約70lb | 18号~22号 (約70~80lb) |
6号 約80lb | 22号~ (約80~100lb) |
8号 約100lb | 22号~ (約100~120lb) |
プロテクトリーダーについて
サワラやタチウオ、バラクーダなど歯が鋭い魚は普通に強度を保ったリーダーを選んだとしても歯で嚙み千切られてしまう場合があります。そういった場合にはPEと結束したリーダーの先に、さらに倍の強さのリーダーを結ぶことで予防する方法があります。
その他に、金属製のワイヤーリーダーを使う方法もあります。
リーダーが5号(約22lb)だとすると、その先にリーダーのおおよそ倍の強度10号(約40lb)のリーダーを結束します。このことをプロテクトリーダー(バイトリーダーまたはファイティングリーダーとも)といいます。要するにリーダーの先にさらにより破断され難い太いリーダーを結ぶ先糸のことを指します。
長さは30cmほどで、先っぽにネイルレスネイルノットで結束します。
バス釣りのリーダーの太さ(号数)

バス釣りでPEラインを使う際のリーダーの太さはスピニングやベイトフィネスで水面を這わせるだけのリグやプラグの場合ならば、
シーバスやヒラメのときと同じ目安で構いません。
ただしリグを濃いウィードの中に撃ち込んだり、複雑なレイダウンやスタンプ周りを攻めるときは根擦れ防止を考慮しPEラインと同じ強度かもしくは1段上を選択します。下記の表を目安にしてください。
ビッグベイトのときはこのページの下記で別に解説します。
PE太さ(号数) 強度(lb) | リーダー太さ(号数) 強度(lb) |
---|---|
0.6号 約14lb | 2.5号~3号 (約14lb~17lb) |
0.8号 約16lb | 3号~3.5号 (約16~18lb) |
1号 約22lb | 5号~6号 (約22~25lb) |
1.5号 約30lb | 7号~8号 (約30~34lb) |
2号 約40lb | 10号~12号 (約40~50lb) |
エギングのリーダーの太さ(号数)

エギングの場合のリーダーの太さの決め方は、他の釣り種よりも若干細めを選ぶのが一般的になってきています。
磯や藻場、消波ブロックなどのアオリイカの居着きやすい場所を狙うときのために根ズレ防止の考え方もありますが、イカは餌木を抱いてから根に入ることはしないので、
それよりも微細なアタリを取りやすくするために潮流などのわすかな影響でも感度が落ち判断しずらくなってしまうので、水や風の抵抗を受けにくい細いものを選ぶのが良いと思います。
これも諸説あってこれがベストというものはないので目安としてエギングのリーダーの太さに迷った場合の参考程度に考えてもらえれば嬉しいです。
PE太さ(号数) 強度(lb) | リーダー太さ(号数) 強度(lb) |
---|---|
0.6号 約14lb | 1.75号~2.5号 (約8.5lb~12lb) |
0.8号 約16lb | 2.5号~3.5号 (約12lb~16lb) |
1号 約22lb | 3.5号~5号 (約16lb~22lb) |
ビッグベイトのリーダーのの太さ(号数)
バス釣りや近年シーバスでも盛んに行われるようになってきたビッグベイトゲームでのリーダーの太さの決め方に関しては少し他の釣り種とは異なります。
PEの2号なら 20ポンド、3号ならば30ポンド、4号なら40ポンド…
という風に単純にPEの号数に10倍掛けてた数字で選んでいきます。
ビッグベイトでシーバスといえばフィッシュマンの赤塚さんとか、ビッグベイトで大きな怪魚を釣る人というと小塚拓矢さんお二人がそれぞれのビッグベイトタックルの解説動画で同じことをおっしゃっています。
単純に選んだPEラインの号数に対してx10LBで計算して決めるだけでいいです。
PEライン自体が太くなり、ビッグベイトの場合ロングリーダーが推奨されているため長く取ればそれだけPEの直線強力への負担も軽減されるので、同じくらいの太さと強度という単純な感じで選べばいいです。
シーバスから中型青物まで対応できるビッグベイトゲームのPE2~3号で例を挙げると、一般的なリーダーの選び方だと、40~50lb以上のリーダーとなりますが、ちょっとリーダーで50lb以上は太過ぎます。だってそのランカーシーバスなり中型青物なりをスピニングで釣る場合はPE1.2~1.5号で十分です!としたら、PE1.5で通常のリーダー選ぶとしたら・・・。そのターゲットだとリーダーに30lbもあれば全然平気だからです!
ですから、この例の場合名だとPE3号なら30lbもあれば十分なのです。
釣り種別おすすめショックリーダー
おおよそのPEに対するリーダーの太さをご覧頂いたのでこれから釣り種別におすすめのリーダーをご紹介します。実際に自分で使ったことのあるものの中から厳選しました。
シーバス、ヒラメにおすすめリーダー
バリバス シーバス ショックリーダー ナイロン
シーバス用ショックリーダーならこれが一押し。信頼度抜群でこちらはナイロンですが、同シリーズにはフロロカーボンもあり、使い分けも可能です。僕の場合はこのナイロンだけで通年やってます。
大型青物、ビッグベイトにおすすめナイロンリーダー
圧倒的な強度を誇り青物キャスティングゲームを後ろ盾してくれるジギング&キャスティングゲーム専用ナイロンリーダー。
オフショア用ではあるけどショアジギングにも使えるため今青物相手のジギングで特にもっとも人気のあるリーダーになっています。企画から開発、テストまで完全現場主義で生み出された専用設計です。
バリバス オーシャンレコード ナイロン ショックリーダー
元々PEは直線強度に強く伸びないため感度には優れるものの、トップウォーターなど吸い込みに追従する役割を求めたり、マグロなどの大型青物の強い引っ張りを吸収できる性能をリーダーに求める場合には”伸びるナイロン”のリーダーが適しています。

エギングにおすすめショックリーダー
アオリイカなどザラついた触手で餌木を抱え込む場合、リーダーにもハリと特殊なコーティングが求められます。色を識別しているとも言われているためクリア系がおすすめです。信頼あるメーカーで性能、カラーともに僕のイチオシです。
ダイワ エメラルダス リーダー エクストリームⅡ
汎用性の高いおすすめリーダー
シーガー プレミアムマックス ショックリーダー
全魚種対応!迷ったらこれで十分OK!釣具店でも、おすすめのショックリーダーと聞かれた時に最初に出されるのがこれ!通販でも常に人気のルアー釣り用ショックリーダーのシーガープレミアムマックスです。
汎用性が高くて中型青物を対象としたライトショアジギングやシーバス、チニング、バス釣りでこれでリーダーが破断したことは一度もありません。どこの釣り具店でも置いてあるので手持ちがなくなってもすぐに揃えられる入手しやすさも備えています。が…正直いうと通販で購入したほうが安いですw
デュエル 魚に見えないピンクフロロ ショックリーダー
ほかに船用、磯ハリス用などがあります。詳しくは下記のページをご覧ください↓
松田スペシャル ブラックストリームマークX
「いくら強度が高くても力を吸収できるクッション性(粘り)がなければ、ラインは切れる…」という地磯釣り界のドン、こと松田稔さんの拘りと概念と、サンラインの独自製法プラズマライズのよりつくられたブラックストリームのさらに上を行くマークX。ロックフィッシュはもちろん渓流などでもその水嚙みの良さと強度を保ったままの粘りとが抜群のバランスで実現されているリーダーです。
シーガー グランドマックスFX ショックリーダー
プレミアムマックスで十分だと思いますがグランドマックスFXの場合、より細くてより強くできているのでハイプレッシャーな場所や冬場など食いが渋い時期に、リーダーも同じ強度を持ちながら細くすることが可能になります。
応用範囲は広くしかも長持ちします。使い分けにより釣果アップが図れます。汎用性が高く、シーバスをはじめ、ヒラメやマゴチなどフラットフィッシュから中型青物までなら、これひとつだけで対応できます。