チニングに最適なラインのことについて解説します。
現在チニングもPEラインが主流ですが、そもほかのラインでも釣れるしどれが自分にあっているラインなのか?
それぞれの素材の違うラインごとの特性を踏まえながら、チニングに最も適したラインと各ラインの特徴を生かしながら、自分にあったラインの選び方をお伝えします。
チニングのラインの太さと号数
まずは基本となるラインの太さ=号数の話からサクッと解説します。
号数ですが、PEラインは0.6~0.8号がおすすめ。
飛距離が出せて、自分の行くフィールドが根が粗くなければ細い0.6号。
底にゴロタなどリップラップや岩など根が粗く、ラインの横擦れが多発しそうな場所メインならば0.8号でも構いません。
そういった場所ほどチヌが好む場所です!そんな場所で根に入られたら横擦れに弱いPEは一発で切れてしまいます。
体感してみたらわかります。あっけなくプチッと切れますから…。
細いと心配な方は0.8号がいいでしょう。
0.8以上のPEは…
0.8以上になると縦の引っ張りも耐摩耗性も強度は上がりますが、ボトムズルの場合感度は落ちます。
プラッキングのときの水面から中層狙いの時は、シーバス狙いの時に1号~1.5号でもチヌは釣れるので問題ないですが、飛距離も落ちるし食いが悪くなる可能性があります。
太さ
それではナイロンやフロロカーボンの場合はというと、
PEライン:0.6~0.8号
フロロカーボンなら:8lb~10lb
ナイロンなら:10lb
が目安になります。
PE以外のラインについて、これらの利点や欠点を考えてこのあと順に説明します。
チニングのラインにはどれが適している?
チヌをルアーで釣ることから生まれたチニングはプロアングラーが考案したものなのでラインはPEが主流でした。
でもチニングが誕生する前からあったチヌを狙うフカセなどはナイロンでした。けどルアーでチヌが釣れることが知れ渡るとバス釣りしてた人達が参加してきて、その人たちはフロロ使ってる人が圧倒的に多かったです。
それぞれの特徴から鑑みて、なぜ今チニングにPEラインがよく用いられるか
ほかのラインではいけないのか?という疑問など、ひとつずつわかりやすく噛み砕いてそれぞれの使い分け、選び方を解説していきます。
PEライン、フロロカーボン、ナイロンの特徴
/ | 比重 | 伸縮性 | 引っ張り強度 | 耐摩耗性 | 感度 |
---|---|---|---|---|---|
PE | 軽くて浮きやすい | 伸びない | ◎ | × | ◎ |
フロロカーボン | 重く沈みやすい | やや伸びる | ○ | ◎ | △ |
ナイロン | 軽い | 伸びる | △ | △ | △ |
PEラインの特徴

ポリエチレン樹脂の極々細い糸を何本も編み合わせて作られているのがPEラインです。
どのラインよりも細く作られているので飛距離が出せて
縦の引っ張りに強くほとんど伸びないので、感度が良いことが特徴となっています。
編み込んである本数によって4本編、6本、8本、12本とあります。一般的には4~8本編で十分です。
ただし縦の伸びには強い=引っ張り強度がある割りに、摩擦に非常に弱く、
岩や橋脚のコンクリにちょっと擦っただけで驚くほどあっさりと切れてしまいます。それがPEです。
そのため、先端にリーダーの使用が必須でノットを組む必要があるためフロロやナイロンと比べると利便性はやや劣ります。
PEラインの利点
●縦に伸びないので感度が良い
●強度に対して細くできるので飛距離が抜群
PEラインの欠点
×横からの摩擦に弱い
×リーダー必須。ノットを組む必要がある。
フロロカーボンの特徴

非常に横スレなどの強度もあり、3種のラインの中では一番比重が重く沈みやすい。
チニングのボトム中心の釣りにはメリットともいえる要素が揃っています。
バサーの人のベイトタックルなどで多用されているラインなのでチニングでも使っている人は意外と多いんですよね。
リーダーがない=本線自体がリーダーのようなものなので強度はバッチリ!
根掛かりしてもラインシステムを組み替える必要がなくメリットもあるけど、PEと比べるとやはり感度と飛距離は落ちます。
フロロカーボンラインの利点
●ハリがあって伸びにくく感度もそこそこ
●比重が重くよく沈む。ボトムが取りやすい
●摩擦に強く強度がある。
●ノットを組む必要がない
要はフロロカーボンラインはライントラブルが少ないと言えます。
フロロカーボンラインの欠点
×ハリがあるのでバックラッシュしやすい
×PEラインよりやや感度は落ちる
また比重が重いため軽く浮かせて使うルアーのときに先にルアーよりも先にラインが沈んでしまいラインが水を切ってしまうこともあります。
ベイトタックルならフロロもあり!
最近はベイトタックルにおいてもソルトウォーターではフロロでなくてPEが全盛期ですが、フロロカーボンライン自体の性能もものすごくよくなってきているので、
昔のバス釣り用のハリが強すぎ、巻き癖がつきやすく飛距離が伸びないなどということは選ぶラインによって皆無に近いです。
たとえフロロであっても驚くほどしなやかになっています。
強度もあるので私は落とし込みなどのチニングする場合はベイトタックルにフロロを巻いています。
飛ばなくてもいいので、よく沈み狙いの個所に素早く潜るフロロは落とし込みにも向いてるし、岸壁の際やカバーの中、牡蠣ひびの上をトレースしてくるとか
ボトムに落ちたストラクチャーやを果敢に攻めるのならベイトタックルでフロロカーボンラインの使用は大いにありです。
メリットやデメリットも理解して場面に応じて使い分けしていれば、フロロは使える場面がたくさんあります。
チニングをフロロカーボンライン1本でいくなら、太さは8lb~12lb前後がおすすめです。バス釣り用と併用してるタックルで14lbでやってみてそのときは釣れましたけど、やっぱりそこまで行くと太過ぎた気がしました。太くなればなるほど耐摩擦性能は上がりますが感度が落ちてくると思います。
ナイロンラインの特徴
僕はチニングがルアー釣りはじめた最初のきっかけだったので、それまでやっていた投げ釣りでナイロンラインを使用していたため最初はナイロンラインからはじめました。
けど、今となってはあまりチニングでおすすめはしません…。ただ初心者の方にはいいかなと思う部分もあるので、話の流れでおすすめしない理由も含めて少しだけ触れておきます。
ナイロンは伸びやすいのが大きな特徴。逆に引っ張り強度にやや欠ける。軽く浮きやすい。
また、ハリあるが柔らかいので釣り初心者の方でも扱いやすい。
ナイロンのいちばんの欠点はPEやフロロと比べると劣化が早いこと。こまめなメンテナンスが必要で(釣行毎に先端50㎝~切る)など、最低でも年に一度は、逆巻きor交換が必要です。
ナイロンの場合、太さは10lb、太くしても12lbくらいがいいかなと思います。
ナイロンラインの利点
●伸びるので吸い込みがよくなる。
●軽く浮くので水面系ルアーに最適
●ノットを組む必要がない
ナイロンラインの欠点
×感度が良くない
×巻き癖がつきやすい
×劣化しやすい
釣り初級者には…
釣り初心者のかたはどうしてもPEだと始めたばかりの頃は、ガイドに細いラインが絡まったり巻きが弱いとバックラッシュなんてこともしばしば起こり、ライントラブルだらけで釣りにならない可能性もあります。
そんな場合基本的な投げ方やルアーの動かし方を身に着けるまではナイロンで練習してから慣れてからPEに交換してもいいでしょう。
ナイロンでも釣れないことはないです!私自信はじめたころはナイロンでも釣れてましたし、チヌが釣れるポイントにいる前撃ち師の人とはナイロンラインです。
ただ、ナイロンで我慢してても慣れてくると必然的にPEを使いたくなります。どうせ使うなら早い段階から使って慣れておいた方がより良い釣果に繋がりやすいです。
それぞれの特徴を理解し選ぶことが肝心
このようにPEラインは飛距離と感度に優れ、ボトム攻略の際も遠く離れた水中の中でも繊細なアタリを手元まで届けてくれる高感度があります。
フロロカーボンは、比重が重くボトムが取りやすく根擦れにも強いくチニングで使用するラインとしては利点が多い反面沈み底どりしやすくなる半面、
トップウォーターなので使用した場合には浮くルアーよりも先にラインが沈んでしまい、若干プラグの鼻先が沈んでしまう=アクションが崩れることもあります。
またナイロンの場合、フロロとは逆で浮きやすく、伸びるので吸い込みに追従するようにバラしにくくなる。けどボトムレンジでは伸びるのでアタリが取りにくくなるなどがあります。
それぞれのラインには一長一短があってあとは自分が行くポイントの状況、ベイトかスピニングかどんなタックル使って、ボトムメインかトップメインなのか、トップオンリーでいくのかまで含めて
あとは好みで決めていけばいいです。
おすすめPEライン
日本規格に充実に沿って作られた信頼のブランド。
強度が強いため、ほかのPEと比べると細く感じる。同じ強度でワンランク下の号数が使える=要するに0.8を使おうと思ったらこのG-soul X8の場合だと他のメーカーの0.8よりも同じ強度で細いので、1ランク上の太さ(1号)を使っても飛距離が犠牲にならないということだです。
シマノ ハードブル8+
シマノのピットブルとは異なる耐摩耗性を重視したコンセプトによって生まれたのがハードブル。
耐摩耗性が高く防弾チョッキなどにも採用されているポチエチレン「スペクトラ」を採用し8本編みされているPEラインです。
通常のPEほど飛距離は出ませんが、ハリがあってボトムズルなど根擦れが多いチニングに向いています。

DUEL アーマードF+ Pro
こちらは通常のPEラインを編み込む際に独自のコーティングを施した強化PEです。比重が高くよく沈み耐摩耗性があるのでボトムを取るチニングに最適なライン
ほどよい硬さもあってベイトタックル初心者であっても扱いやすさも備えています。
根擦れに強くて僕の地元では若い子ほどみんなこぞってこの黄色いライン巻いてますww

メジャークラフト 弾丸ブレイド X8
コスパ重視でチニング用のPEラインを選ぶのであればこれ!
もう「強くていいPEラインほど高い」という思い込みさえ払拭されつつある昨今のルアー用ライン市場を代表するおすすめのPEラインです。扱いやすくて非常にコスパに優れた一級品!目移りしてしまうほど迷うのは、他メーカーと同じく値段と強度にあまり開きがなくなったせいでしょう。
価格で選ぶならチニングの場合は○○○
ラインは消耗品の代表格です。はじめたばかりのころはライントラブルも多発するためすぐに長さが短くなってしまうことも想定できるため、初心者の場合は価格重視で”とにかく安いPEライン”を選ぶことも大いに考えられます。
ただし、ここでチニングにおいて安いPEラインを選ぶ場合は4本編みがおすすめ!!
なぜか?
理由を解く前に、一旦PEラインの本質にサクッと触れておくと…
PEラインは細い原糸を複数束ねることで引っ張り強度を維持しながら、より細くすることで飛距離アップを手にしています。半面同じ号数0.8号と仮定し引っ張り強度も同じだとした場合、8本編みの場合原糸は細くなります。4本なら強度を保つために太くしなければいけません。←ここ重要。
細い糸を複数束ねると引っ張り強度は増すけど、その分原糸が細くなり耐摩耗性は低下します。
安価なPEラインは原糸も脆いものが多く、ボトムを果敢に攻めるようなチニングでは不安が大きい。そのために、0.6とか0.8とか同じ強度なら価格を落とすのであれば原糸が太い=耐摩耗性が良い4本編みの方が適しているといえるのです。
こんな僕もチニングをはじめた最初の頃にPEラインは4本編みを選んでました。安いからw
4本編みだと8本編みよりさらに安く出来るし、価格だけで選ぶのであればチニングの場合4本編みの方がメリットが大きいです。
DUEL ハードコアX4 PE 0.8号
引っ張り強度や飛距離が重視されるようなシーバスやビッグベイトゲームでも信頼のあるDUELハードコアシリーズの4本編みなら信頼度も高くて、価格も安いのでコスパが高い!

シマノ ピットブル 4 0.8号
価格が安くてしかも不安なく釣りに集中したいのは誰しも同じ、ならば信頼のあるメーカーから^^

おすすめフロロカーボンライン
メインラインをフロロにするなら、もうこれ一択!
シーガー R-18フロロリミテッド 100m 10lb
フロロとは思えないほどしなやかさがウリ、巻き癖がつきにくくしかも丈夫。
チニングで…、いやソルトウォーター全般で使用するフロロカーボンラインをおすすめするならこれ以外、いまのところ見当がつかない!
ボトムをとるための適度な比重、強度、PE並みのしなやかさ。すべてを高次元で備えたソルトウォーターでのフロロラインの代表的存在☆彡
けっこういいお値段するのでこれ使ったあと、ケチってバス釣りに使っていた残りの安いほかのフロロに切り替えたらすぐにボワっとなってバックラッシュが多発してしまったほど、しなやかさが段違いに違います。
ナイロンライン使うならおすすめ
東レ ソラローム ポリアミドプラス 150m 10lb
バス釣りのフレッシュウォーター用ですが、自分はチニングはじめた当初(15年以上前は…)こればかり使っていました。
ナイロンの割に低伸度で、縦の伸びが少なく適度な張りがある感じで、感度もそこそこ。フロロ一辺倒なひとにも一度試してもらいほどおすすめ。
川面の色合いになじむウォーターメロンライトフロールーセントグリーンのカラーもおすすめの理由のひとつ。
汽水域でナイロンラインならばこれがベターなチョイスだと僕は思います。!
結局チニングのおすすめのラインはどれ?

基本的には現在のチニングシーンを見ると、感度と飛距離という点でPEが主流になっています。
ただここまで解説してきたように、フロロやナイロンにもそれぞれ得意な利点があって、チニングにもワームを使用したボトムズルだけでなく、
クランクやシャッドなど使った中層攻略もありますし、ポッパーなどトップウォーターの釣り方もあります。
タックルひとつとっても、スピニングだけでなく、今ではベイトタックルも全然珍しくなくなりました。それらもメインラインの選択に大きく影響してきます。
スピニングいはPEだ、ベイトはフロロだっていう人がいても
いや、ベイトだってPEで!ていう人も少なくはありません。好みも関係してきます。
結局は、いろんなタックル、シチュエーションに分かれて使い分けができるくらいの知識を持ち、それぞれの利点と欠点を把握できていれさえすれば、どれ使ってもいいのです!!
自分がもっとも釣れると思えるラインを選んでチニングすることがいちばん釣れる近道です。
ここで例に挙げた僕の中で決めている目安ですので、みなさんが自分のメインラインを決めるときの参考にしてほしいです。
●一般的にはメインラインはPE
●ベイトタックルでボトムズルメインならフロロも可
●釣り自体が初心者であればナイロンからはじめてもOK