クラッシュ9のセッティング!特徴~基本性能を生かす設定と釣れる使い方徹底解説

クラッシュ9のセッティングと最強カラーなどについての特集ページです。

いまや淡水、海水域の垣根を超えてビッグベイトシーンを席捲している釣果実績ともに人気のあるルアーです。

個性のあるルアーでたくさんの後付けできるカスタムパーツも用意されており、セッティング次第で化けます!その特徴から方法などをお伝えします。

クラッシュ9の特徴

特徴|クラッシュ9,セッティング,使い方,タックル

クラッシュ9はDRTが開発販売するクラッシュシリーズの中核に位置するビッグベイトで、そのほかのラインナップにはタイニー、9の上にゴーストやフレンジーなどさまざま種類がありますが、もっとも人気のあるのがこの「K9」こと、クラッシュ9です。

それまで日本のビッグベイトといえばS字スラローム系でしたが、こちらは独特の扁平ボディのフラッシングとローリング主体のロール6:ウォブリング4(出荷時のデフォルト設定の場合)のウォブンロールアクションが特徴です。

しかし、そのまま使うルアーではなく、さまざまなアングラーの要望に沿って簡単にチューニングすることが可能で、アクションを変化させることが出来ることも特筆すべき点です。

入手困難で手を出しずらい取引価格とも相まってやサクッと箱から出して、誰でもすぐに釣れる扱いやすいルアーではなく、どちらかというと個性派の印象を持っている人が多いでしょう。

重さ

基本的な出荷時のノーマルセッティングの時の重さは公表値4ozクラス=約112gです。
※(ノーマルリップ+バリアブルテールの場合)

フックサイズ

クラッシュ9のフックサイズは#1/0が推奨されています。

フックはメーカーによって多少重さが変わるので、交換する場合はウエイト調整が必要な場合もあります。交換前にフックの重さを測り比べて、足りない重さをウエイトシール等で調整してください。

クラッシュ9 Hi Low 違い

クラッシュ9のタイプにはHiとLowの2種類があります。HiとLowの違いは…

Hi=ハイフロート(フローティング)
Low=ローフロート(スローフローティング)

という具合に浮き速度の違いです。

決してフローティングとシンキングという意味ではなく、素早く浮くか、ゆっくり浮き上がるかの浮き速度の違いです。

どちらかというとLowの方が人気があって、実際、個人間のルアー市場でもHiよりもLowの方が高値で取引きされています。

クラッシュ9最強カラーは?

最強カラー|クラッシュ9,セッティング,タックル

クラッシュ9の最強カラーについてはいろんな意見があって僕自身も釣れるカラーという意味で最強カラーってどれなのかはわかりませんw

ただ釣りクラッシュ9を使っているブロガーやユーチューバーの方達を見ていて揃って使っているのが「クイーン」※写真上です。

最強=釣れるカラーだとしても人それぞれ違うのは、それはその人がそのカラーをよく使っているからであり、確率論としてそのカラーが釣れるだけで、ずべてのカラーを比べた結果の話ではないと思っていて、僕は結局自分が「これ釣れそう!」とか、「この色で釣りたい!」など好みで投げ続ければいいのではないかと思ってます。自分の中での最強カラーがベストということです!

写真下はこれまた中々手に入らない人気の「スペクター」。僕自身もそうですがクラッシュシリーズは何故かこのようにホワイト系のカラーがカッコイイ気がして好んで選んでしまいます。

各種専用パーツ

DRTのクラッシュ9には専用のカスタムパーツが用意されています。リップとテールが交換可能になっています。

なかでも特に最初に僕も迷った、初心者が迷いやすいテールの疑問について解説します。
リップのアクションの違いなどは後程セッティングでお話します。

ノーマルテールとトランスファーテールの違い

ノーマルテールとトランスファーテールの違い|クラッシュ9,セッティング,タックル
左のシルバーがノーマル。右がトランスファーテール。

最初の開封時からついているノーマル(バリアブル)テールとトランスファーテールは上から見るとほぼ同じように見えますがノーマルは鋭角なのに対してトランスファーテールは先端が丸みを帯びています。また、横向きにして見ると角度がまったくことなることがわかります。

アクションに関する違いは、対応リトリーブ速度とブレーキ力の違いです。

どちらもトランスファーテールがアップします。すなわち高速巻きでもアクションを破綻させることなく引いてくることが可能になり、止めた時にピタッと止まるようになります。

Vテールの向き

Vテールの向き|クラッシュ9,セッティング,使い方,タックル

ここも最初に僕が迷った点なので、同じように思った人のために記しておきます。

Vテールを装着する際は、2つの尾びれの短い方が上です。

クラッシュ9のセッティング例

ここからは僕が実釣で自分でやっているクラッシュ9のセッティングについてひとつずつ解説してきます。あまり珍しいセッティングはなく定番なチューンに僕なりのウエイト設定を加えたものになります。

リップレス・モードB

リップレス・モードB,セッティング例|クラッシュ9,セッティング,使い方

バス釣り、汽水域のシーバスのデイゲームでいちばん出番の多いセッティングがこちらリップレスのモードB。誰もが認めるみんなやってるド定番セッティングです!

リップを外しテールを上下逆向き、テールにDRTの刻印が記されている側を上向きに装着します。

上下逆にテールを刺すのがモードB

トランスファーテール、ノーマルテールどちらでも良いですが、トランスファーテールの方がよりブレーキ力がアップするためおすすめです。

ちなみにモードAとはノーマルリップとノーマルテールが正規の付け方で着いているデフォルトの状態をいいます。

モードB+板オモリでウエイトセッティング

ウエイトチューン,セッティング例|クラッシュ9,セッティング,使い方

このリップレスモードBの場合は、板オモリを使ってウエイトチューンを施しています。レンジを入れるためのものではなく、よりゆっくりデッドスローフローティングにするための設定です。

①リトリーブ時に水平姿勢になるように
②まず1個貼るだけの場合はここから
③リップ側に貼ることで潜らせることが可能

①ークラッシュ9はもともとクランキングするルアーで設計されているのでリトリーブを始めると前傾姿勢=尻上がりで潜行します。これを水平姿勢にするためテールとリアのフックアイの間に板オモリをセットします。僅かなことですが、特にシーバスで使う場合はこの姿勢は大事だと思ってます。

②ー浮力を確かめたりまず1個貼るだけにする場合はボディ内蔵のウエイトのある位置と同じくボディ全体の真ん中辺りに貼り付けます。

③ーリップ側~フロントアイまでの間もまた、内蔵ウエイトの位置と同じくらいでバランスが崩れにくい箇所です。堤防からなど足場の高い場所から投入する場合など、少しレンジを入れて使いたい場合に前に貼るとリトリーブで潜るようになります。

塩分濃度や潮流、水深、また魚の反応を見ながらフィールドに合わせてセッティングを煮詰めていく必要があります。僕も行くポイントによって張替えしています。
フロント1:センター1:リア2ぐらいの重さの割合にすると水平姿勢が保てるので僕の場合はこの割合を目安にしています。

下記の板オモリはパールホワイト、ホロ、レッド、オレンジとボディのカラーに合わせて違和感なく貼り付けが可能なカラーシンカーでおすすめです↓

モードBの使い方

モードBの使い方でもっともポピュラーなのが”グリピタ”です。その名の通りクラッシュ9トランスファーテールの強みを生かしグリグリと巻いて来て居そうな場所でピタッと止めます。この止めてふわ~っとゆっくり浮き上がってくるときにアタックしてくることが多いです。

また、シーバスのデイゲームなどでモードBでデジ巻きでカクッカクッと左右にダートさせる方法でも使えます。途中に止めを挟むとより食わせられるでしょう。

グライドセッティング(リップレス・Vテール)

グライドセッティング,セッティング例|クラッシュ9,セッティング,使い方

グライドセッティングとは、要するに強制的にS字スラロームさせるように持っていくセッティングになります。この場合テールフックのアイにグレネードシンカーをセットします。

シンカー,グライドセッティング,セッティング例|クラッシュ9,セッティング,使い方

僕の場合は1.8gをセットしています。

ただ・・・これ…そこまでスラロームはしないんです(汗);
そこで編み出されたのがVテール自体に針金や爪楊枝を刺して、柔らかいテールの動きを抑え水押しを良くして、さらにテールの根元にネイルシンカーをはめ込んでテールを固定します。

テールチューン,グライドセッティング,セッティング例|クラッシュ9,セッティング,使い方

ここまでするとS字スラロームするようになります。…が、これデメリットがあって立ち上がりがすごく悪くなってしまいます。いったんロッドを煽ってやるか、しばらくリトリーブするまでS字を描かずただのI字になりますw

しかも、ここまでしてS字に拘るのであれば、もっと他に優れたいいS字系ビッグベイトはあるし、わざわざクラッシュ9使ってやるほどのセッティングではない気がしますw

グライドセッティングの使い方

使い方はただ巻きでグライドさせて使います。僕はこのグライドセッティングにしてシーバスのナイトゲームの時によく用います。

夜のドリフトさせたり、ゆっくりスローリトリーブで誘いたい時に使います。そういった流したりスローな展開で釣りたい時はこのセッティングにしてます。

ローリングセッティング(ロールリップ+Vテール)

ロールリップ+Vテール,セッティング例|クラッシュ9,セッティング,使い方

リップをノーマルから別売りのロールリップに変えて、テールのVテールをセットするとデフォルトの状態よりも、よりローリング主体のアクションになります。特にウエイトチューンはなくてもいいです。僕はこのまま使ってます。

ローリングセッティングの使い方

ただ巻きのみで表層を左右へボディを倒しロールしながら、ゆらゆら泳ぐようになります。ビッグベイト初心者の方でも扱い易くて操作がもっとも簡単です。

ヨタ巻きセッティング(YTMKリップ+Vテール)

ヨタ巻きセッティング,セッティング例|クラッシュ9,セッティング,使い方

”ヨタ巻き”セッティングです。YTMKリップとなっていますがいわゆるショートリップでVテールと合わせることで、まるでベイトフィッシュのようにヨタヨタと揺らぎながら泳ぐ姿を演出します。

僕は釣れたことないですが、バス釣りで特にビッグバス狙いに実績があるそうです。

ヨタ巻きセッティングの使い方

水中で弱ったベイトがふらつきながら泳ぐ姿をイメージしながら、ゆっくりとスローリトリーブで使います。

スナッグレスセッティング

スナッグレスセッティング,セッティング例|クラッシュ9,セッティング,使い方

根掛かり回避のため専用のワイヤーガードを装着してスナッグレスセッティングを施すことも可能です。

ソルトのシーバス狙いではあまり使うことはないと思われますがバス釣りのウィードの中やレイダウンの隙間を通す際に有効です。

DRTとゴーフィッシュのコラボでクラッシュ9専用のワイヤーガードが市販されています。写真ではリップレスの状態で差し込んでいますが、リップ付きの場合にも装着可能な2つのタイプが同封されているのでどちらの場合でも使用できます。

クラッシュ9に適したタックル

タックル|クラッシュ9,セッティング,最強カラー,使い方

ここまでセッティングと使い方を解説してきたので、クラッシュ9に適した性能を引き出せるタックルについてもお話しします。 

ロッド

ロッドはクラッシュ9の重さが4ozクラス(約112g)なので、少なくともMAX130g~300gまで背負えるルアー許容重量がある、XHタイプ以上のロッドが好ましいです。

長さはおかっぱりの場合7.5ft~8.0ft。バス釣りボーターや、ボートシーバスの場合は6.5ft前後のレングスが取り回しが良いです。

リール

クラッシュ9を使う場合のリールはベイトリールのパワーのあるギアやドラグ性能を持ち、太いラインをたくさん巻ける300番~400番が適しています。クラッシュ9オンリーであれば300番で十分です。

ジャイアントベイトとの併用など考えて400番であっても決してオーバースペックではないです。

ライン

ラインはナイロンやフロロの場合は25~35ポンド。PEにする場合は4号~8号、リーダーは40lb~80lbが適しています。

ジャイアントベイトとの併用する人はPE8号巻いてクラッシュ9を使ってる人も全然いるため8号でも太すぎることはないです。

まとめ

クラッシュ9はこのようにアングラーのセッティング次第でいろんなアクションに変化させることが出来るルアーです。批判を恐れず悪い言い方をすると”未完成のルアー”であり、それぞれアングラーの使いたいように最後の仕上げをアングラー自身がするようなルアーだと僕は思っています。良い言い方をすれば多彩な顔を持つともいえます。そういった面がここまで人気になった要因かもしれません。

どのような理由であれクラッシュ9は今や流行でありどうしても「これで釣りたい」というような夢を持っていられ、釣った時の満足感とか所有欲まで満たしてくれるビッグベイトであることは確かです。

この章では僕がはじめてクラッシュ9を使ったときに迷ったセッティングや使い方について書きました。これからクラッシュ9をはじめられる方や、もっと違う使い方を模索中の方のお役に立てれば幸いです!!