シマノのライズポップのインプレです。
チヌプラッキングゲームの代表的な釣り方となるチヌトップの中でも特に使われているポッパーに属するライズポップ。
これまでチヌが釣れるポッパーにはない特殊な機能によるアクションの特徴や、使い方なども含め実釣感想をお伝えします。
ライズポップの特徴
シマノのチニング(クロダイゲーム)に特化したブランドを企画開発しているブレアニアスシリーズに一番最初に加わったトップウォータープラグで、カテゴリ的にはポッパーになります。このライズポップにはさまざまなシマノ独自の機能が盛り込まれており、これまでありそうでなかった、ポッパーのアピール力を持っています。(後ほどインプレの箇所で詳しく解説します。)
ポッパーはバス釣りやショアキャスティングに代表されるトップウォータープラグで、チヌトップゲームで用いられるポッパーもトップでチヌが釣れると知られるようになった頃はほとんどのアングラーがバス釣り用を用いていました。そこで本格的にシマノがチヌ専用に開発したものがライズポップになります。
ポッパーにも大きく分けて2種類あり、アピールの控えめなサイレント系と、水しぶきとポップ音で強くアピールするアピール系があり、このライズポップは活性の高いチヌを広範囲から呼び寄せる誘引力のあるアピール系となります。
これまでになかった新機能が搭載された次世代ポッパー
音と水しぶきでアピールするアピール系
ライズポップのラインナップ
ライズポップにはサイズの異なる65Fと50Fが用意されています。先に登場したのは65Fで、その後に追加されものが50Fで、使い分けは65Fでは乗せきれない弱いバイト、いわゆる低活性の時や警戒心が強い時に口に入りやすいものへサイズダウンしたいときなどに50Fを使うといいです。
そういったハイプレッシャーのときには他のサイレント系のポッパーを使ったほうがいいのでは?と思うかもしれませんが、このライズポップの50Fを用いる強みは食わせサイズ+そのアピール力です!サイズが小さくなっているだけで、アピール力は65Fとほぼ同じなので、アピールさせて誘ってから追尾してきても中々食わせられない状況に効果的です。
シマノ ライズポップ 65F

シマノ ライズポップ 50F

ライズポップをインプレ
それでは肝心のライズポップのインプレを特にお伝えしたい要点から僕の感想とともにお伝えします。
驚きの飛距離
まず僕が最初に驚いたのは飛距離。ある程度重さから想定はしていたもののナットクの飛びでした!
こうしたポッパーはこれまではどれも軽くて飛ばない…。重さを重視するとサイズが大きくなってしまい乗せずらいなど、飛距離については残念なものが多くありました。
ですが、このライズポップは65Fの場合重さが9gもあって、このサイズカテゴリのポッパーとしては重たい部類に入り65mmというサイズの割に、思いのほかよく飛びます。
ちなみにサイズダウンの50Fでも7gあるのでライトタックルでの使用でも十分な飛距離を確保できます。
アクションとアピール性能

アピール力と抜群の直進安定性!
後方重心で浮かせているだけの止めた時は尻下がりになっていて、ポッピングさせるのが楽です。比較的軽い力でティップを揺らすだけで上下に頭を振りポッピングしてくれます。
さらにここからがライズポップの見どころ!「バブルチャンバー機能」です!

ポッパーらしい大きめのカップで受けた水しぶきをヘッドの上部に設けたチャンバーから受け流しポッパー全体で飛沫を纏いながら強烈にアピールさせることに成功しています。せっかく出せた水しぶきが左右へ流れてしまうと下から見ているチヌから、ポッパーの位置がぼやけてしまうのを防ぐことができています。
ボディを中心にして水しぶきと水面に出来た波紋を纏わりついてアクションしている感じです。
また、これがあることで直進安定性も増し、まっすぐにポッパーを動かして来ることにも貢献しています。これは非常にチヌトップにはありがたい機能なのです。
と、言うのもチヌのバイトはついばみ型、シーバスなどと違い吸い込みバイトではないので捕食は下手です。ポッパーで食わせようと思うと真っ直ぐに少しずつ移動してくることは肝心だからです。
カップのカラー

大きく開けたカップのカラーリングにも特徴があります。これ単体で見ても気づきませんが他のラインナップのカラーも見てください。このカップ部分だけ派手なカラーに塗装されていることがわかります。
これは直進してくるライズポップを前から見たアングラーからの視認性を高めるためにこういう仕様になっています。
使い方

使い方はロッドアクションの強弱でアピールに変化をつけられます。ティップを大きく煽って強い飛沫とポップ音でアピールし長めの間を取って広範囲に散らばった活性の高いチヌをおびき寄せるアクションのために使ったり、
もしくは、見えチヌやそこに居るとわかっているピンスポットなどで狭いエリアでアピールさせたいときには、半回転に1回ティップを軽く10~20cmくらい煽って移動範囲を縮めて狭い範囲でも何度もアピールするために小刻みにポッピングさせる方法もできます。
大きくティップを動かし強い飛沫と音で散らばっている高活性のチヌへ強アピール
ピンスポットで移動距離を抑え小刻みポッピング
ティップのアクションは10~20cmくらいがベスト
ほかのポッパーとの使い分け方

特徴のところで解説した通りライズポップはアピール系のポッパーです。どこにチヌが隠れているいるかわからないオープンエリアでサーチベイトとして使うなど、広範囲を探り遠くのチヌも呼んでこれるアピール力があります。ベイト付きの個体に向けて使うよりは、強いアピールでスイッチを入れリアクションで食わせるのが最適な使い方です。
反面、活性が低い状況の場合にはアピール系を使うと、逆にスレさせてしまい反応しなくなってしまうこともあります。そういった時などはあえてアピール系は使わずにほかのサイレント系のポップXなどを用いたスローな展開に変えた方が食わせやすくなることもあります。
アピール力を生かし広範囲を探るサーチベイトとして!
活性の高い日にリアクションで食わせる
50Fはバイトがあるが乗せきれない時やドシャローで背びれを出して捕食している箇所で!
活性が低い時はほかのポップXなどサイレント系に
適したタックル
これを使うタックルはロッドは飛距離を最大限に生かしたいので、最低7ftある通常のチニングの7.5~7.8ftクラスが良いと思います。もちろんこれくらいのサイズと重さのプラグだとスピニングロッドが適切です。
タイプは軽い力でポッピングさせたいのでティップの柔軟なLタイプ、もしくはMLがベストな選択です。
リールは通常チニングに使う2500番あたりでいいと思います。ギアは最大巻き取り長を考え、1回転での移動距離をなるべく狭くしたいのでローギアがおすすめです。
ラインは底ズルするわけではないので根ズレの心配もほとんどないので0.6号が適切。もしくは0.8号でも良いと思います。リーダーは一度アクションを止めたときなどにリーダーが潜航して沈んでしまうとラインを拾ってしまいエビになりやすくなるので、沈まずに浮いてくれるナイロンリーダーがおすすめになります。
シマノライズポップインプレ総評
ライズポップに出会ったときは、「これだ!」と思いました。僕がこれまで使ってきたチヌトップのプラグで感じていた飛距離とアピール力アップが同時に叶えられていたからです。それにプラスしてバイトの乗りにも貢献する直進性と、軽いロッドアクションでポッピングする操作性を兼ね備えているため僕の中でチヌトップ1軍昇格!常にタックルボックスに入れて持ち歩くまでになりました。
気になっていた方はぜひ試してみてください。

