バス釣りをはじめるのにラインのポンドは?など、釣り方やスピニング、ベイトの違いによるラインもどれを選んだらいいのか迷ってしまうはず。
ナイロンなどのラインの種類とそれぞれの特性を理解してもらったうえで、異なるタックルと釣り方でのラインの選び方を解説します。
最後に僕の実績のあるおすすめラインもご紹介します。
バス釣りのラインの種類とそれぞれの特性
バス釣りに使用されるラインには大まかに分けて、【ナイロン】、【フロロカーボン】と【PE】が存在します。どえがいいのかという観点から選ぶのではなく、それぞれに得手不得手の釣り方や、タックルに適した種類を選ぶことが適切な判断となります。
選ぶ前に、ここでまずはラインの種類とそれぞれのラインが持つ特性について理解を深めておきましょう。
ナイロン
ナイロンラインは素材がやわらかくしなやかで、もっともライントラブルが少なくて済むラインで、他の2つのラインと比べると、非常によく伸びるので、ハイプレッシャー時のわずかについばむような微細なアタリでも乗せやすい伸縮性の良さがあります。
またバス釣りでは、軽くて浮く特性と、吸い込みの良さを生かしてトップウォーターのときなどに選ばれることが多いのがナイロンです。
横からの耐摩擦性能はフロロに劣るものの、縦からの引っ張り強度はPEに次ぐ強度を持っています。大海原でドデカいマグロを釣るような釣りにナイロンリーダーが用いられるのは、魚のまっすぐ引っ張られる強い引きに耐えられるからです。
またしなやかなので巻き癖がつきにくく飛距離もそこそこ出せるので、初心者にもおすすめのラインはナイロンです。
ベイトやスピニングどちらにも馴染みがよいのですが、劣化が早いことがナイロンの最大のデメリットとなっています。
伸びが良く吸い込みが良い
クッション性により引っ張り強度が保持しやすい
軽くしなやかでトラブルが少ない
×劣化しやすい
×感度がやや落ちる
フロロカーボン
3種類のラインの中でもっとも耐摩耗性に優れており、外からの摩擦などの外傷にことが大きな利点です。
固くてハリがあるので、ブラックバスの食いつきやボトムの地形などの伝達能力に優れており感度もよく比重が重くすばやく沈むのが特徴です。
その分、巻き癖がつきやすく、ハリがあるためにゴワつきやすくライントラブルの原因にもなっています。3種類の中ではいちばん飛距離出せません。
ナイロンに比べると、ルアーやスナップを結んだあとの結束部分の強度が弱くなることも欠点です。
これらの欠点があったとしても、ウィードの中や、ストラクチャーの多いハードボトムを果敢に攻めまくるバス釣りにはフロロカーボンの「耐摩耗性」はメリットが大きいため、このような釣り方にはもっとも適してたラインがフロロカーボンです。
固く耐摩耗性はピカイチ
感度もそこそこ
×飛距離はイマイチ
×巻き癖がつきやすい
PE
PEは、同じ強度を持たせながらも細くできることからもっとも飛距離が出しやすく、伸縮性がほぼないのに等しいのでタテの引っ張り強度にも強く、地形や魚のつばむようなコンッコンッといったアタリも手元まで伝わってくるほどの感度の良さを持ち合わせています。
優れた飛距離と感度から現在ルアーフィッシングでもっとも多用されているラインがPEです。
ただししなやかで細く、風の影響も受けやすくキャストに慣れていない初心者の方はガイドに絡まるなどライントラブルを起こしやすこともデメリット。
また感度に優れ引っ張り強度に強い反面、横から受ける摩擦にはめっぽう弱く、使ってみるとわかりますが1号程度(約20ポンド)のラインでも、張った状態で岩やスタンプに少し擦れると、いとも簡単に切れてしまうという耐摩耗性の弱さもあります。
PEをバス釣りに使用する場合は、この外傷からの弱い耐摩耗性を補うために太いポンドのPEをカバーの濃さなどによって選んだり、先にフロロのリーダーを結び使用します。
細く飛距離が抜群
直線強度が最も高い
感度に優れている
×横からの摩擦に対しては脆弱
×ラインシステムを組む必要がある
飛距離 | 耐摩耗性 | 感度 | 伸縮性 | 耐久性 | |
---|---|---|---|---|---|
ナイロン | ○ | ○ | ▲ | ● | × |
フロロ | ▲ | ● | ○ | ▲ | ○ |
PE | ● | × | ● | × | ○ |
※●、○、▲、×の4段階で表記しています。
ラインのポンドとは

バス釣りではラインの強度を「ポンド」で表すことが多いです。ポンドは英語表記でpound。
重さを表し、単位は「lb」。
ソルトなどほかの釣りではラインの強度を表すときに号数などで区別するものの、北米からやってきたバス釣りにおいてはポンドが主流になっているのでしょう。
1ポンドは、約454gの重さ。重さを表す単位であり、ラインの強度を示す場合~の重さに耐えられるかと言う意味で使われます。
噛み砕いて説明すると、強度16lbと書かれているラインは16ポンド(約7.2kg)の重さまで耐えられるという意味です。
スピニングとベイト毎のラインの選び方
バス釣りにはいろんな釣り方があり、一度の釣行に持参するロッドタイプの種類も豊富です。
スピニングやベイトのタックルの違いによって異なる釣り方で、ラインを使い分けることで上記で説明したそれぞれのラインの特性を生かした釣りが可能になります。
スピニングの場合のライン

バス釣りでスピニングを用いる場合は、軽いルアーでも飛ばせることや、より細いラインを使用することの利点から使用するため、
スピニングはノーシンカーや、3/16oz(約5g)以下のライトリグを使用したフィネスな釣りに向いているほか、1/4oz(約7g)くらいまでのシャッドやポッパーなど軽量な小型プラグルアーを使うときに適しています。
ラインはライトリグの場合、フロロカーボンの4lb前後がちょうどよく、小型のプラグでトップや水面直下で使用する場合はポンド(号数)はPEの0.6~0.8号がおすすめです。0.5号以下だとバスには弱いと思います。
ソルトでも0.4号と言えばアジやメバルに用いるPEの太さです。バス釣りに近いチヌ(クロダイ)は0.8号がスタンダードです。
スピニングを用いたトップやミドルレンジまでのバス釣りのに適したPEの太さ(号数)が0.6~0.8号という意味をよく理解して頂けることと思います。
バスプロの秦拓馬さんが動画の中で夏のグラビングバズで使用していたスピニングタックルに巻かれていたのはPEの0.6号でした。
もっと太いラインを用いるパワーフィネスの場合、ベイトフィネスでしたほうがいいです。これ以上の太いラインを使うならスピニングの利点が台無しです。
僕の場合そこから先はベイトタックルの仕事と思っているので、それ以上太いラインはおすすめしていません。
ライトリグにはフロロの4lb前後
小型プラグのトップ~ミドルはPE0.6~0.8号
ベイトリールの場合のライン

スピニングとは真逆で、太いラインが扱いやすくパワーのある釣りが可能で、しかも飛距離は伸ばせなくてもピンポイントの近距離戦を得意としているベイトタックルの場合、
重ためのリグから、クランクやスピナーベイト、ビッグベイトまでの巻き物系までこなせパワーファイトが得意。
スピニングの延長線上でのベイトフィネスならばポンド(太さ)はフロロカーボンの7lb~10lb。
巻き物系なら12lb~14lbくらいが目安で、使用するルアーの大きさがビッグベイトやクローラーで濃いカバーの中を攻めるときなどは、16lb~20lbのフロロカーボンか、もしくはPEの1.5号~3号を選びます。
ベイトフィネスなら7lb~10lbのフロロ
撃ち物or巻き物主体なら12lb~14lbが目安
ベイトタックルのPEラインは1.5号~3号
バス釣りラインはタックルや使うルアーの釣り方に合せて選ぼう
いかがでしたか?バス釣りはタックルが多いことは皆さんご存じかと思います。それに伴って当然ことながらラインも適した太さと強度(ポンドと号数)を選ばないとタックルもさることながら、使うルアーだって本来の働きをしてくれなくなります。またその選ぶ時には、ナイロン、フロロカーボンに加え、今や対ブラックバスのフレッシュウォーターの世界でもPEラインの特性が理解され使われるようになってきているためいっそう多種多様な中から選ばなければいけません。
そのためにはそれぞれのラインの特性を、デメリットも含めしっかりと熟知しておく必要があります。ここで解説した選び方の目安を基に、ご自分のタックルとやりたい釣り方にあわせて適切なラインを選んで、より多くの釣果につなげてください。