ブラックバスの世界記録保持者は日本人だってご存知でしたか?
日本の琵琶湖で釣ったブラックバスで、釣った人は当時ルアーメーカーに勤務されていた栗田学さんという人物でした。
その世界記録の登録方法や、賞金!?、これまでの記録者や栗田さんが世界記録を出した時のタックル情報などをまとめてみました。
ブラックバスの世界記録ってどうやって認定されている?

ブラックバスの世界記録は「IGFA」=インターナショナル・ゲームフィッシュ・アソシエーションという1939年に発足されアメリカのフロリダ州に本拠地を置く国際団体によって設定、管理がされています。
日本では関連機関である「JGFA」ジャパン・ゲームフィッシュ・アソシエーションという団体がありそこが各種手続きの窓口となります。
「IGFA」が事前に公表しているガイドラインに基づいて適切なタックルを使用して魚を釣り、釣果時の仕掛けのサンプルと公式申請書などの関係書類を提出が求められ、厳密な審査の元に行われます。
ちなみにIGFAの記録は、最長記録ではなく最重量で計測されます。
ブラックバス世界記録て賞金が貰える?
ブラックバス世界記録で賞金?
こんな噂がまことしやかに巷では騒がれていますが、そんな事実はどこにもなく。根拠を見つけられる情報源がないため、僕にもわかりません。
一時、日本人の栗田さんが記録した当初は、賞金3億円なんていうデマも流れていたみたいですけどww
まぁそれくらい、もらってもおかしくはない偉業であることがこの後の解説からおわかり頂けることでしょう。
やっぱりすごい記録なんです!

琵琶湖から生まれたブラックバス世界記録
栗田さんが世界記録となるブラックバスを釣り上げたのは琵琶湖でした。
こんな丸々と太った、10kgを越えるメタボなブラックバスが琵琶湖にいるなんて驚きです!
ここまで誰にも釣られずに大きくなるまでには、相当危険にもさらされて警戒心が強くなっているはずですから。釣れたとしたら・・・。自分は想像がつきませんけどね。
粟田さんがブラックバス世界記録を成し遂げたタックル
IGFAの規約によると記録を登録する際には、その釣れた時のタックルデータを開示することが義務付けられています。
ロッド
栗田さんが実際に、記録時に使用したタックルデータも当然残っています。
デプス HGC-77XR サイドワインダードムドライバー
↓現在ショップにあるのはHGC-80XR SEのみとなっているようです。
リール
シマノ 06アンタレスDC7 LV
記録当時に栗田さんがしようしていたのは06アンタレスDC7で現在は生産終了モデルであるため、新品購入はできませんが、下記のような新しくなった同一商品を購入することになります。

ライン
東レ ソラローム スーパーハードストロング 25lb
東レのバスフィッシング用のハードフロロを使用されていたみたいです。現在はこれも廃盤になっているようで同じ25lbでいうなれば下記のビッグバスフロロかと思われます。
どのタックルについても記録から年月が経過しているので、廃盤となっているものやモデルチェンジされているものばかりですが、それだけ現在のタックルのほうがより進化しアングラーにとっては使いやすいものになっているはずです。
栗田さんが実際に使っていたものほうが性能は劣っていたかもしれません。そう考えるとやはりタックルよりも知識と経験を生かした頭脳とテクニックが大事なことがよくわかります。
琵琶湖でブラックバス世界記録を作った釣り方
ギルを味方につけた想像を超える知識
タックルデータのところで、あれ?「ルアーないじゃん?」と思った方いました?
そうです実は栗田さんはルアーではなく釣ったブルーギルをエサにしてこの記録を成し遂げました!
え?「それじゃ釣れるよ~」っていま思った方、NO、NO、NO、NO、ノ~ッ!
そんな簡単にこんなクラス釣れませんから。
これくらいまで大きくなったブラックバスは相当賢いはずで、ルアーのような疑似餌には反応してこなかった可能性が高いです。だからこそ、栗田さんにギルの泳がせ釣りで釣られるまで大きくなり続けたのだと思いませんか?
そして栗田さんはこの記録を成し遂げるまでにブルーギルの習性を観察、分析していたことも分かる文献が今でも残っています。
雑誌BASSERに昔掲載されていた文面だそうですが、これを見るとこの人の執念と言うか、
長い時間を掛けて観察、分析したのには本当に頭が下がる思いです。
現在のブラックバス世界記録は日本人とアメリカ人

現在のブラックバス世界記録保持者は、2人いて実は一人ではありません。
日本人の栗田学さんが世界記録に並んだのは2009年7月2日のことで、記録は…
体長は73.5cmナナマル!
重量はなんと、10.12kg!
それまで、1932年6月2日、アメリカジョージア州のモンゴメリー湖でジョージ・ペリーさんが釣った10.09kgが最高でした。
これだと後に釣った栗田学さんが記録更新かと思われましたが、
IGFAの規約では”2oz(56.7g)以上の差がないと歴代最重量記録を更新したことにならない”と定めていたため、惜しくも孤高の1位とはならなかったそうです。
そのため、ジョージ・ペリーさんの記録と並ぶ世界第1位タイの最重記録として認定されました。
しかし、よ~くよく考えてみてください、先述のペリーさんの記録から77年間もの間、誰一人として記録を塗り替えることができなかったほどの偉業を栗田さんは成し遂げたのです!!
ホント、凄いです。
まとめ
僕自身がこの記録を目指したいと思うかどうかは別として(汗)w、この話を読んでみて思った感想は「とても夢があるな」と。実際目指したいと思うバサーもいるでしょうけど、釣り好きの新たな話のネタ(雑学)として、釣りをしていない人に話してもかなり興味を持ってもらえる話ではないかと思います。