キャスティングタイラバとは?通常のタイラバ釣りとの違いから、どのような状況で有効になるのかをメリットとデメリットを踏まえてお伝えします。これまでの釣りに新たに引き出しを増やせることが確実なるキャスティングタイラバの本質に迫ります。
キャスティングと聞くとショアラバと混同されやすく、ショアからでも間違いなくできる釣りですが、この章ではオフショア(沖に出た船の上から)のキャスティングタイラバを中心にご説明いたします。
キャスティングタイラバとは

通常のタイラバは船から仕掛けを真下に落としたり、思い切りロッドを振り抜いてキャストはしませんが、
キャスティングタイラバは文字通り、キャストしてからタイラバを真鯛のいる底に対して横向きに引いてくる釣りです。
横に引いてくるジギングと同じく、船上からの人的なプレッシャーを避けることが可能で、より広い範囲を探れるためキャストすることで多くのヒットゾーンに恵まれることが特徴です。
その特性を生かし、船で沖合に出なくても真鯛が回遊してくるポイントに届く場所なら陸っぱりからショアタイラバも可能です。
タイラバでキャスティングが有効な状況
キャストする釣り方が有効な状況は、水深が25mより浅い浅瀬で底に起伏が少なく※二枚潮でないポイントです。
真鯛が底に張り付いているいる状態ならなお良し!!
見分ける方法と判断基準
水深が25m前後(深くても40m)くらいまでで、真下に落とすバーチカルな釣りをしているときに、4,5回リーリング(約3m50cm)くらいしか巻いていないのに、そのレンジでアタリが頻繁に起こるようならその場所はキャスティングでそこから3m50cmくらいの場所を広く探るために斜めにタイラバを通すほうが有効になってきます。
このように釣り方は、その時の水深はもちろん潮の流れや海底の状況で判断します。
こんなときにも向いてる!
・水深が25mよりも浅い、浅瀬で底に起伏が少なく※二枚潮でないポイント
・陸っぱりから遠投して釣りたい。
・ブン投げて=キャスティングして「釣ってる感」を味わいたい!
キャスティングタイラバのメリットとデメリット
タイラバで釣るためのいいところと、悪い!?というか(これじゃ、バーチカルでいいんじゃない的)なところをまとめてみました。
メリット
●陸っぱりからもタイラバで狙える
●思い切り投げて遠投が可能
●キャスティングの場合スピニング・ロッドが基本。初心者でもはじめやすい。
●遠投することで素早く広範囲を探れる(ボトム~ミドルレンジをくまなく)
デメリット
▲潮流の速い場所ではタイラバ特有の底取りがむずかしい。
▲通常のヘッドではあまり飛ばないし、リーリングしにくい
(スイムヘッドなど、キャスティング用ヘッドが◎)
▲人数の多い遊漁船の上からではオーバーヘッドキャストは×
(アンダーハンドキャストで練習が必用。)

キャスティングタイラバの釣り方

釣り方②キャスティング方法
キャスティングの仕方は、ショアラバでは思い切り後ろに振りかぶっての通常のオーバーヘッドキャストでいいです!
もちろんのこと、遠くに広く飛ばすほど広範囲を探れるので釣れる確率が高くなります。
オフショアで(船で沖に出て)キャスティングする場合は、狭い遊漁船からになるのでもちろんアンダーハンドキャストがおすすめです。思い描いたポイントへキャストするには、多少の練習とコツが必要です。
キャスト
キャストするタイラバの釣り方にはとても重要なことがひとつあります。
ダウン(潮の流れる方向)にキャストするのではなく、アップ(潮上=流れてくる方向)にキャストすることが大事になってきます。
ジギングしている最中にやるナブラ撃ちや、通常の河川や港湾部でするソルトフィッシングのキャストとほぼ同じです。
もちろん真鯛は潮の流れの向く方向に頭を向けているので、真鯛の後ろからタイラバを引いてくるイメージです。魚の目に見えないところから、見えるところに動くものに反応しやすい性質をついた釣り方です。
逆にダウンキャストした場合、真鯛の目に入りやすくなりますが追いかけるときに反転する必要があり、かなりの高活性じゃない限り追いかけてこないので釣果に差が出てしまいます。

釣り方③タイラバのリーリング方法
リーリング(巻き取り)のやり方は、着底してからすぐに巻き始める「タッチ&ゴー」が基本です。
フルキャストしてからゆっくりとタイラバが着底するまで待って、底についたと同時くらいに巻き始めます。
1キャストした最初の落としはじめだけリールのヴェールを返さず(ベイトタックルの場合クラッチを切らず)にフリーフォールで着底させます。せっかく遠投したのにテンションフォールでは沈みながら手前にカーブを描きながら寄ってきてしまうからです。

釣り方④キャスティングタイラバの動かし方
基本的に底取りしてからは、速巻きです。通常のバーチカルなタイラバと同じくらいの一定の速度でまいてきます。このリーリングについても変わりません。
着底したら、一定のリズムで等速巻きこれが基本になります。
わかりやすく言うと、キャストして斜めに巻いてくるコースが違うだけで釣り方はほぼ同じです。
リフト&フォールも有効
そのほかにオフショアではなく、特にショアからのときに応用としてリフト&フォールで食わせる釣り方もあります。
キャストして着底したら、すぐに巻きはじめ10~15回転くらい巻いてきたら、一度ロッドティップ(穂先)を水面に向けてロッドを下ろし、ヴェールを上げてラインを出しながらフリーフォールさせ、再度底に着いたらまた10~15回転くらい巻いてくる。これを繰り返します。
10~15回転の言うのはその日にベイトの群れと真鯛が居着いていそうなレンジを探るので、日によっては5回転くらいのボトムに近い場所カモ足れませんし、20回くらい巻いてきた中層付近かもしれません。
その日その場所のアタリがあったレンジを(底から何回巻いたときにアタリがあったか)を把握して決めます。まったくアタリがなくわからない場合はまずはまずは底付近から徐々にカウントしながらレンジを上げていき、くまなく底~表層までを探っていきましょう。
キャスティングタイラバまとめ
キャスティングタイラバは通常の遊漁など沖合でのバーチカルな釣りの際の浅場を広く攻略する際や、ショアラバのときに有効になる釣り方です。
爽快にキャストを繰り返しいつものタイラバよりもリーリング速度も速くていいので、手返し良くリズムカルに釣りが行えます。個人的には僕はバーチカルなタイラバよりもキャスティングのほうが好きです。
いつもと異なる釣りが楽しめることも人気の秘密です。少しでも気になっているのであればぜひ試しにやってみてください。