止水域である湖とは異なり、常に水が動き、地形が変化し続ける「河川」。ここでスモールマウスバスを攻略するには、彼らが流れのどこに身を置き、流れてくるものをどう判断しているかを理解する必要があります。
完結編となる第3部では、川スモール攻略の核となる「最強ワーム」の紹介と、それらを操るためのリグ、そして川特有のテクニックを徹底解説します。
川スモール攻略の基軸ワームメソッド

川でワームを動かす際、アングラーが意識すべきは「流速」と「底質」です。ラージマウスのように「ブッシュに撃ち込む」だけでは通用しない、川ならではの3つの基本操作を押さえましょう。
① ドリフト
流れに乗せて自然に送る
川釣りにおける最大の武器がドリフトです。ラインを張りすぎず、ワームが流れに押されて川底を転がるように演出します。バスが待機している「流れのヨレ」や「岩の裏」へ、上流からワームを送り届けるイメージです。
②「ボトムバンプ
リアクションで引き出す
流れが強いエリアや、バスがボトムに執着している時に有効です。ロッドティップでワームを数センチ跳ね上げ、再び着底させる。この「逃げ惑うエビ」のような動きが、スモールの捕食本能を強烈に刺激します。
ステイ(放置)
複雑な流速差を味方につける
意外と知られていないのが、ワームを動かさない「放置」の威力です。川の底には複雑な流速差があり、人間が操作しなくてもワームのパーツ(脚やテール)が勝手に微振動します。この「自発的アクション」こそが、百戦錬磨のデカバスを見切らせないコツです。
最強リグ別・ワームの使い分け術
ワームのポテンシャルを引き出すには、適切なリグの選択が不可欠です。
ライトキャロライナリグ: リーダーを長め(50〜80cm)に取ることで、ワームをノーシンカー状態で流せる最強のリグ。広大な瀬やフラットエリアを探るのに最適です。
ダウンショットリグ: 流れの中でも「一点」に留めておきたい時に使用します。シンカーを重めにし、ボトムのハンプやテトラの隙間でネチネチと誘う際に威力を発揮します。
高比重ノーシンカー: 川の流れに負けずに遠投でき、かつボトムを転がしやすいリグ。根掛かりが多い場所での「攻めの釣り」に重宝します。
川スモールマウス用最強ワームおすすめ
ここでは、川スモール攻略において「これを持っていないと始まらない」と言われる、実績重視のワームをご紹介します。
ゲーリーヤマモト イモグラブ 40/50
「川の転がし釣り」の代名詞的存在です。余計なパーツを排除した高比重ボディは、流れの中でも浮き上がりにくく、ボトムを確実に捉えます。上流から下流へと「転がす」だけで、逃げ惑うカニや小魚を完璧に演出。根掛かり回避能力も極めて高く、攻めにくい岩礁帯攻略の必須アイテムです。
OSP ドライブクロー
「全てのパーツが仕事をする」究極のクローワームです。フォール中や着底後、わずかな水流でも脚や爪が艶めかしく動き続け、バスを誘います。特に川のボトムバンプでは、土煙を上げながら動く姿が本物のエビそのもの。カレントが強いエリアでもしっかりと存在感を主張し、アグレッシブなバイトを引き出します。
レインズ スワンプミニ
ライトキャロやダウンショットで圧倒的な実績を誇るストレートワームです。非常にソフトなマテリアルを採用しており、複雑な流速差の中で「クネクネ」と自発的にアクションします。プレッシャーの高い有名河川でも、このワームの微振動には口を使ってしまうという、まさに「最後の切り札」と呼ぶにふさわしい逸品です。
ボトムアップ ハリーシュリンプ
「脱皮直後のエビ」を彷彿とさせる、極めてナチュラルな微振動が特徴です。腕の細かいパーツが、人間の操作では出せない「ピリピリ」とした波動を発生。スモールマウスが偏食しがちな小型のエビにサイズ感が近く、サイトフィッシングや、ここぞというピンスポットでの食わせにおいて無類の強さを発揮します。
一誠 沈み蟲
カレント(流れ)の中でも安定した沈下姿勢を保つ、高比重ワームの新定番です。ボディから生えた脚が、フォール中や引き抵抗に対して絶妙なバイブレーションを発生。川底で踏ん張るようなアクションは、流れに逆らって動く水生昆虫を模しており、ボトムを意識した大型スモールを狂わせるパワーを持っています。
ゲーリーヤマモト レッグワーム 2.5インチ
「究極の食わせワーム」として君臨し続ける名作です。最大の特徴は、独自の形状をしたテールが微弱な水流でもピリピリと震え、生命感を放ち続ける点にあります。川のダウンショットリグにおいて、その右に出るものはいません。スモールがベイトフィッシュを追っている時、これ一択で勝負できるほどの爆発力を秘めています。
ゲーリーヤマモト 4インチグラブ
バスフィッシングの歴史を作った基本中の基本。川スモールにおいても、その信頼性は揺るぎません。ノーシンカーでのドリフト、ジグヘッドでのスイミング、さらにはテキサスリグまで幅広く対応。厚みのあるテールが流れをしっかりと掴み、力強い波動で広範囲からバスを呼び寄せます。迷った時に立ち返るべき「原点」のワームです。
デプス ブルフラット 3インチ
ブルーギル型ワームの先駆けですが、川では「川カニ」や「ハゼ」類を模したボトム攻略に絶大な効果を発揮します。扁平ボディが水を受け、独特のスパイラルフォールや不規則なアクションを発生。特に流れの緩むワンドやテトラ帯の深場に潜む、体高のある大型スモールマウスを選んで釣ることができる最強のリアクションワームです。
エンジン フォールクロー
「フォールで食わせる」ことに特化した設計ですが、川スモールではそのパーツの多さが武器になります。細かく設計された脚が、複雑な川の流れを捉えて常に「生きている」かのように躍動。ボトムバンプさせた際の着底間際の自発的アクションは、警戒心の強い個体をも狂わせます。エビを偏食しているエリアでは欠かせない存在です。
川の流れを制する最強ワームでスモールマウスを!
川のスモールマウスフィッシングは、一見すると難解です。常に動く水、複雑なボトム、そして予測不可能なバスの回遊。しかし、その難解さこそがアングラーを惹きつけて止まない魅力でもあります。流れの中にワームを送り込み、ラインを通して「ゴツッ」というスモール特有の硬いバイトが伝わった瞬間、それまでの試行錯誤はすべて報われるでしょう。
今回ご紹介したリグやワームは、あくまで「道具」に過ぎません。それらをどう生かすかは、あなたの現場での観察眼と、一投一投に込める根拠に懸かっています。「なぜここでこのリグなのか?」「なぜこの色なのか?」という問いを常に持ち続けることが、誰よりも多くのスモールマウスに出会うための最短の道です。
バスフィッシングに正解はありませんが、季節を知り、道具を知り、フィールドを愛する心があれば、答えは必ず水面から返ってきます。この記事が、あなたの次なるメモリアルな一匹を手助けできることを願っています。さあ、準備は整いました。最高のフィールドへ、最強のワームを携えて出かけましょう。
その他ワーム以外のスモールマウスに適したおすすめのハードルアーは下記でご紹介しています↓


