タチウオやサワラのときに鋭い歯でリーダーを嚙み切られるライントラブルを防ぐためのプロテクトリーダーについてその必要性をひも説いていきます。
なくても基本的な釣りは出来てしまうのですが、逆にあると安心してファイトに臨める3つの良い点をお伝えし、
タチウオ釣りやサワラゲームの際のプロテクトリーダーの長さ決めや結び方を解説します。
最後には結ばなくても良い市販のプロテクトリーダーのおすすめもご案内します。
プロテクトリーダー(ファイティングリーダー、バイトリーダー、先糸!?)

タチウオやサワラは歯が鋭く通常のリーダーでは歯で噛み千切らてしまうことがあります。このことを遊漁船などではタチウオカッターやサワラカッターと呼ばれることがあります。
これを防ぐために通常ルアーフィッシングに使うPEに結んだリーダーの先にさらに噛み千切られにくい強固で太いリーダーを結びます。
このリーダーのことをプロテクトリーダー、またはファイティングリーダーと言います。
※(もしくはバイトリーダーとか…統一してほしいw)
ただ、これもメーカーの商品名やアングラーによって(または対象となる魚種によって)言い方がさまざまでして(汗)
わかりにくいのですがどれも同じものを指しています。
ほかにもバイトリーダーと呼ぶこともあったり、タチウオテンヤなどエサ釣りから派生したものなどは道糸(PEに相当する部分)とハリス(リーダーに相当する部分)の流れで単に「先糸」と呼ぶ人もいたりと統一がされていないのでなんともわかりずらいですよね…。どれも同じなんですけどね・・・。
ここではプロテクトリーダーに統一して表記することにします。
間違ってもアルバイト先の責任者のことではありませんwww
プロテクトリーダーがない時のライントラブルによる損失

タチウオやサワラの歯で噛み千切らてしまうライントラブルは多くの場合、魚を掛けてからファイト中、寄せているときのもうちょっとでランディング出来たのに、というところで起こることがほとんどです。
それってかなり悔しいです。というか落胆にちかいものがあります。
魚を逃しただけでなく、リーダーごと切られるのですから当然ルアーもロスト…。
ましてやリーダーの切れてる箇所によってはノットを組み替える必要が出てきてしまうためダメージはかなりのものです。
プロテクトリーダーとワイヤーリーダーの違い
サワラやタチウオの歯切れ防止にはワイヤーリーダーが用いられることもありました。金属製のリーダーを用いることで鋭い歯による破断を防ぐ効果がとても高いことで知られています。
しかし、やはり金属製なので強固なものの柔軟性に欠け、水を切ってしまうのでテンヤやジグの動きを損ねてしまいますし、それと同時に魚にも違和感を与え見切られやすくなってしまいます。
これを予防するために用いられたのがメインのリーダーよりもさらに強靭なフロロカーボン製のリーダーを結ぶことで警戒心を解きながら、リーダーの破断を防ぐことが出来るのがプロテクトリーダーの優れている点です。
プロテクトリーダーがあると助かる3つの良いこと
プロテクトリーダーは本当に必要なのかよく議論される仕掛けのひとつであることは疑いようがありませんが、
実際にプロテクトリーダーまでしっかり準備しているひとは、遊漁で周りをみてるとほんの一握りであってまだまだ浸透しているとは言い難いのが現状です。
その背景には、そこまでしなくても対象魚が釣れるか釣れないかの直接的な釣果にはあまり影響するとがないためだと思われます。PEを使うのならばリーダーは必須ですが、その先のプロテクトリーダーなんてなくても釣りはできるからでしょう。
ただしあると助かるメリットはいくつかあります。
①ルアーのロストが減る
まず掛けた魚をフッキングできずに取り逃してしまうことなんてザラにありそれくらいだと
まぁまだ精神的にも心を落ち着かせてその後も釣りを続行できますが、
ルアーをロストまでしてしまうと凹んでしまい、損失したお金ねお計算を頭の中でしはじめます…w
これがまず減らせます。プロテクトリーダーを結んでいれば起こったことはありません。
②ノットの組み直しがない
最初に起こりうるトラブルのところで申した通り、切られたリーダーの箇所が悪ければ極端にリーダーの長さが短くなってしまうため、
ノットを組み直す必要も出てきます。
貴重な釣りの時間が短くなってしまい、せっかくの時合を逃してしまうことにもなり兼ねません。
③モチベが下がらず済む←これめっちゃ大事!
このようなことが、1度ですめばいいのですが、そういう日に限って2度、3度起こるんです!
1度起こるとそのあとも、釣りに集中できないどころかビビッてしまいルアーの操作もリーリングもあやふやになり、気が散ってしまい本来の自分の釣りが出来なくなってしまいます。結局これが一番大きいダメージなんです!
その後まぐれにでも釣れてくれればいいのですが、そういう時って決まって釣れないんですよ(泣)
ほんとに!
(/へ\*)))ウゥ
プロテクトリーダーを結んでいると起こることはないので、釣れるまでの時間も楽しんでいられます。
デメリット
ただしやはり良いことばかりではありません。デメリットも存在します。
●食いが渋い時見切られやすくなる…
●遊漁でお祭りになったとき太くて抜けない…
一番のデメリットは冬から春先にかけてとか、水温が徐々に低くなりベイトも南下していき、ハイシーズンを過ぎて食いが渋くなる頃ラインが太いと違和感が大きくなり釣れにくくなってしまうことがあります。
また、プロテクトリーダーは太いためリーダー同士の結び目が大きく、遊漁で隣の人とお祭りになってしまったときに、ほどけずに、こちらを切ってしまわないと抜けなくなることが多いです。
デメリットを理解したうえで、自分の釣り方にあった方法を選ぶようにしましょう。
タチオウやサワラのプロテクトリーダーの長さ
タチオウやサワラの歯切れ防止のプロテクトリーダーの長さの目安は↓
●船タチウオテンヤやサワラブレードジギングの場合30センチ
●堤防などショアからだと15センチ
この程度で十分対応できます。それ以上にラインが飲まれることはないからです。
プロテクトリーダーの結び方
タチオウ釣りやサワラゲームの時のメインリーダーとプロテクトリーダーの結び方は、ネイルレスネイルノットがおすすめです。
以前はプロテクトリーダーはブラッドノットや電車結びが主流でしたが、今ではより結び目が小さくできることで、ネイルレスネイルノットが推奨されています。
こちらの動画がむっちゃわかりやすかったです。
「ネイルレス ネイルノット」岩井 渓一郎|VARIVAS TV
タチオウやサワラ専用プロテクトリーダーおすすめ
太いライン同士を結ぶためには難しい結び方なので、ひと手間増えるし、わずらわしさを覚えるひとも少なくないでしょう。
そんなアングラーによいタチオウやサワラ専用の歯切れ防止リーダーがあります。先に説明したノットを組まなくてもアイやスナップがついているのでより簡単にセットできる利点があります。
バレーヒル プロテクトリーダー
もちろん強固で水に溶け込む透明性の高いフロロカーボン製。長さは30cm(ショート)と、45cm(ロング)があります。
がまかつ ファイティングリーダー
ショア、オフショア問わず、スピニングタックルでの横引きもやりやすいため、サワラのブレードジギングに向いています。

もっとタチウオのリーダーを見たい方は、こちらもご覧ください↓
あれば安心してやり取りできるプロテクトリーダー
いかがでしたか?特にプロテクトリーダーは結んでおくことは必須ではありません。ですが長くサワラやタチウオを釣っていると必ず起こりうる歯切れ。一度味わうとこのショックの大きさに気づくはずです。遊漁などに乗るとまだまだ使っていない人のほうが多く、それほど頻繁に起こるトラブルではありませんが、デカいのが掛かったときこその安心感は段違いです。
恐る恐るファイトしても、歯が鋭く口の堅い魚はバラシもしやすいです。自信をもって安心してファイトすることも確実なランディングに繋がります。
「必ず必要」とまでは言いませんが、あるとめっちゃ助かります。あとは選ぶか選ばないかはあなた次第です…。