チニングの釣り方を徹底解説します!
チヌのルアー釣りはルアーフィッシングの中でもアジやメバルと同じライトソルトに分類されており、あまり難しく考えないで気軽に楽しんでいただきたい釣りです。
初心者の人が何も心配することなく始められるようにわかりやすくチニングの釣り方をお伝えします。
プラグルアーを多用する上級者向けの釣り方も実際の釣果写真と実績ともにご案内します!
チニングの釣り方はいろいろできておもしろい!!
チヌ専門で狙っているような達人の方からだと怒られるかもしれませんが、チニングはルアーフィッシングの中でもライトソルトに分類されるように、あまり難しく考えないで気軽に楽しんでいただきたい釣りです。
基本の釣り方は、ボトム系のルアー、バイブレーションやワームを使ったリグが入門編としてはおすすめ。
水温が上がる初夏から夏にかけてはトップチニングと呼ばれる水面を這わせて釣るポッパーやペンシルベイト使って釣るトップウォーターの釣り方も楽しめる時期に入ります。
慣れてきたら、クランクやシャッド、ミノーなどのプラグ系ルアーを使って中層からボトムレンジを誘う釣る方法も試してみるとよりいっそう幅が広がり楽しめます!
いろんな釣り方が楽しめるのにどれもそれほど技術を必要としない気軽さなのに、強い引きを楽しめることがチニングの釣りの醍醐味です。
基本チニングはおかっぱりからチョイ投げでOK
初夏の5月中旬から9月くらいまでの間は、あまり遠投しなくても近くの護岸に寄ってきます。ただ警戒心の強いチヌの特性上あまり水面に顔を覗かせるほど近くで投げると逃げてしまうのでそのあたりは注意が必要です。
港湾部や河川から丘っぱりでも充分釣れます。足元から並ぶリップラップやテトラの奥へ投げるだけでOK。これで僕の住むとこでは30cm~40cm前後のチヌやキビレは釣れます。
「年無し」と呼ばれる50cmクラスの大きなチヌを狙うのもシーバスなどと比べると全然簡単です!
夜は奥のカケアガリなどがあることがわかっていればその奥めがけて投げて、いちばん深いところから底の形をルアーとロッドを伝って感じながらゆっくりとボトムをトレースしてくることで釣れます。
昼間もボトムズルなら基本はこれで釣れます。中級者以上になるともっと違う釣り方のアレンジが出来ます。
チニングの釣り方-初級編
まずは定番であるし、最も釣りやすいフリリグやジグヘッドを使ったボトムズル引きの方法を教えます。
リグでボトムズル引き

ジグヘッドやシンカー(オモリ)を一番下につけてトレーラーと呼ばれるワームを付けたフリリグなど仕掛けを投げて底まで沈めたら、そのままゆくっり底の「ゴツゴツ」した感触を感じながら引いてくる釣り方。
近年はこのゆな簡単で根掛かりしずらいフリリグが一般的になっています。シンカー(オモリ)とフックが一体化したジグヘッドやラバージグを使った釣りも可能です。
ボトムズルは初心者の方には、いちばん釣りやすい最もポピュラーなチニングの釣り方です!
フローティングタイプや良く動くアピール系のワームならば時々止めることで、フワ~っと立ちあがったり、揺らいだりするので応用が利きます。
ボトムズルの釣り方のコツ
キャストしてボトムまで沈めます。このとき着水後にリールのベールを戻す(ベイトならクラッチを切る)と、その場から手前に向かってカーブフォールで着水し、ボトムにドンと着くまでラインを出し切るとその場で真下に沈むフリーフォールになります。
チヌは足元手前の護岸の際に潜んでいることが多いのでチニングの場合は遠投する必要もあまりないと思っているので、基本はカーブフォールでいいです。
底に着いたら糸ふけを素早く巻き取りゆっくりとリーリング開始。このときのスピードはおよそ1秒間に1回転くらいです。
一度止めて食わせのタイミングを見計らったり、止めて左右にシェイクしてアピールすることでよりアピールを増します。
●ボトムまでリグを沈める
●1秒間に1回転くらいリーリング
●ゴツゴツとボトムの感触を感じながらゆっくり
●止めて間をつくったり、シェイクも効果的
デイゲームはリアクションバイト
また単なるボトムズルではなく、トンットンッとボトムから底から少し上に跳ねさせながら巻いてきて2,3回この要領で巻いてきたら再度ボトムへドスンッと落とす釣り方があります。
日中日陰に潜み食いっ気のない大型のチヌに動くものに反応させて反射的に口を使わせるリアクションバイトを誘う方法です。デイゲームで有効な釣り方です。
潮がよく動いている時間で、活性が高そうな夜ならこのリアクションバイトも釣れるときがありますが、基本的に夜のチニングのボトムズル引きはスローなほうが食いやすいです。
バイブレーションの速巻き

バイブレーションの高速巻きです。
速巻きは文字通り速巻き!任意のレンジにルアーを送ったらひたすら高速巻き
手がちぎれる寸前まで高速で巻きますw
見切られる前に反射的に食わせるためです。
特にバイブレーション速巻きは光が差し込む日中のデイゲームに有効です。
ジャクソン 鉄PANバイブ 14g
そのほかの釣り方
ワームを使用して落とし込みやサイトフィッシング
チヌの居る有名な場所に行くとたくさんいる前撃ち師などと呼ばれるフカセ釣りでチヌを釣る重鎮がたくさん列になって釣っている場所があります。
その人たちはカニやアナジャコ、フジツボなどのエサを使ってやっていますが、これをワームでする方法があります。
仕掛けから釣り方、おすすめのワームまで下記のページで解説しています。
また、これを応用して近くに見えているチヌの目の前にワームやシャッド、サスペンドミノーを送ってやって食わせるサイトフィッシングもあります。
釣り方としては、あまりおもしろみがないと言えますが、見えているデカい年無しクラスのチヌを狙い撃ちできるので比較的サイズも望めるため、どうしても釣りたい人とかにはおすすめの釣り方です。
チニングの釣り方-中級編
ここからは少しレベルを上げてボトムの違う攻め方やトップウォーターの釣り方を解説します。
バイブレーションのボトムノックとリフフォ
ジグヘッドのボトムズル引きの釣り方に慣れてきたら、お次はバイブレーションを使ってチヌを狙う釣り方にトライしてみましょう!もっとも簡単なのは底まで沈めてボトムノック
バイブレーションを下まで沈めたら、そのままゆっくり引いてきます。そのときにバイブレーションの鼻先をコツコツ底に当たながら引いてくる前倒れの状態でリアフックが後ろで左右にゆらゆら降られている状態です。
ゴンッとアタリを感じたら即アワセ!!
デイゲームで使うバイブレーションは鉄板バイブがおすすめです。
リフト&フォール
次に浮かせてはボトムまで落としての釣り方がリフト&フォール
バイブレーションを底に落としたらロッド先端を水平にしてその位置からロッドをしゃくってルアーを浮かせたら、ロッドをもとの位置に戻します。
その時できる糸フケを巻き取りながらもう一度ボトムまで落としロッドを水平になる位置まで下げる。これを繰り返します。
チヌなど水中の魚は上から落ちてくるものに反応するのでそれを刺激、誘い出す釣り方です。
浮かせて巻いてフォールして直後の巻き上げた瞬間がバイトのタイミングとなることがほとんど。
トップチニング

年中釣れるチニングのなかでも春~秋にかけて(地域により異なる)これを楽しまないと損した気になる本当におもしろい釣り方。
ポッパーやペンシルベイトを(ボコッボコッ)と大きな口で水を受けながらポッピングし引いてきたり、浮かべたペンシルベイトをリトリーブしながらルアー先端を水面にチョンチョン当て頭を左右に振るドッグウォークがトップチニングのルアーの動かし方の基本です。
途中ステイ(止め)たりしながらのアクションしチヌを誘発する釣り方もあり。
比較的シャロー(水深が2m位までの浅瀬)の方が釣れやすいので、干潮時の護岸や干潟から狙うと効果的。
一時期はチヌといえばボトムと思われていましたが、チニングのトップウォーターゲームは人気が非常にたかくなっている釣り方です。こちらでは書ききれないくらいチヌのトップウォーターの魅力と釣り方についてお伝えしたいことが山ほどあります!
シマノ ライズウォーク 65F

チニングの釣り方-上級編
クランクやシャッドでミドルレンジ~ボトムただ巻き

チニングも以前よりは各段に釣り方やタックルが発展してきました。
チニング用のものはバス用のクランクよりはひとまわり小さくスローシンキング(ゆっくりと沈む)タイプが多く、チニング専用でなくても派手に動くクランクやシャッドの特性上、
サイズさえあえば(5~6cmくらいがチニング向き)バス用のシンキングタイプのクランクや、スローシンキングかサスペンドタイプのシャッドでも十分いけます。
シャッドやクランクの釣り方
基本的にミドルレンジをただ巻き!
もしくはシャローの底をリップでチョンチョン突きながら(ボトムノックしながら)引いてくる。リップがあるので根掛かりしにくい利点があります。夏~秋にチビクランクでボトムノックしているとハゼが掛かる(通称ハゼクラ)こともありますw
僕は単に沖へキャストして巻いてくるだけよりも護岸のリップラップの際に当てながらや、ストラクチャーを絡めたほうが釣れやすいと感じています。この場合根掛かりが多発するので注意が必要ですが…。
ジャッカル ソウルシャッド 58SP
サスペンドミノーでストップ&ゴー

次に上級者に試してほしい釣り方がこのサスペンドミノーを使用したストップ&ゴーです。
サスペンドタイプのミノーを使って釣りをしていたときに偶然見つけた釣り方です。それ以来この釣り方をときどきやって楽しんでいますw
キャストして狙ったチヌがいそうな沖のカケアガリや、護岸沿いに来たら一度巻くのをやめて止めます。サスペンドならその場で止まっています。
2,3秒置いて、そこからクイッと動かし始めた瞬間にドンッと食ってきます。
なかなか迫力があって楽しめる釣り方です!!
アイマ K-太 77 サスペンド ※サイズは58でもチヌは釣れます。

番外編
ジグヘッドや、まだチニングが今のように発展していく段階のもっとも初期の頃に、チヌをルアーで釣るというその時代、とても画期的だった釣り方です。昼間に砂地の河口や海に面したところだとコチも釣れます。
いま時々やってみると、とても新鮮です!!
Mリグでボトム

ラパラのカウントダウン(シンキングタイプミノー)のベリーのフックを外し※噛みつぶしなどのオモリを付けて後ろ側のフックをダブルフックに交換したもので、底をズルズルと引いてくる釣り方です。
このミノーの口先についたリップが、底の石やガレにコンと引っかかった時、ロッドをポンッとしゃくって外した時にバイトしてくることも。
このMリグの釣り方は夜のほうが釣れます。
もう15年、いやもっと前かの…ルアーのチヌ狙いでは鉄板の釣り方で、チニング発祥の地広島のプロアングラー松尾氏(元アピアプロスタッフ)が考案したことでこの名がついています。このことで日本中のチニングがボトム中心になったと言えます。
今では、少し古い釣り方になってしまいましたが、Mリグ専用のプラグも多数出回った時期もあります。Mリグにするのは、ラパラのCD5か、CD7がおすすめです。MリグにしなくてもCD5は未だに僕もチニングで使っている優秀なミノーなので1本は持っていてもいいと思います。
ラパラ CD5
チニングを楽しみながら上達していこう!
チニングも他の釣りとかわらずこだわればこだわるほどいろんな課題も出てきますし、ロッドやリールも最初とはもっと違うものが欲しくなったりもします。釣れる釣れないにしても時合や潮の流れ、それぞれの地域の気候や特性などいろんな要素が係り合って釣れたり釣れなかったりするわけで確実にコレといったものはどこにも存在しません。
ひとりであれやこれや考えたり調べたりする前に、地元で釣っているひとに話しかけたり釣具屋さんで聞いてみたりするとその土地土地で違った、釣り方やいま釣れるルアーなども教えてくれます。
私は初心者であることを変に隠したりせず、よく近くにいる人に話しかけて教えてもらっていました。現在ではSNSなどで地元の達人さんの投稿みて仲良くしておくのがいいかおしれません。
はじめたばかりのころは私も自分で今思い出せば恥ずかしくなるくらいヘタくそ極まりなかったわけですが^^
とにかく最初に知識ばっかり詰め込むと頭でっかちになってしまいがち。知識だけよりもまずは実践あるのみ⇒それを徐々に回数こなしていく。まずは人の目とかも気にしたりせずチニングの楽しんでください!