冬から春先にかけてのシーバス攻略において、絶対に見逃せない引き出しの一つが「ハゼパターン」です。イワシやイナッコなどの表層を泳ぐベイトが少なくなる寒冷期、ボトムに潜むハゼはシーバスにとって格好の捕食対象となります。
しかし、ハゼパターンは水底スレスレを引いてくる繊細なアプローチが求められるため、「レンジコントロールが上手くいかない」「根掛かりばかりしてしまう」と悩むアングラーも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、シーバス攻略におけるハゼパターンの基本概要をはじめ、成立する時期やポイント、ボトムを的確に探る釣り方、実績十分なおすすめルアーまで詳しく解説します。ハゼパターンのコツをマスターして、タフな冬のシーバスを攻略しましょう。
ハゼパターンとは

文字通り、ハゼを捕食しているシーバスを狙うときのパターン。もしくはそのときハゼを追うシーバスの状態を表します。
ハゼはボトムについている魚で、水温が低くなり多くの個体は深場に移動し、ボトムに張り付くシーバスの格好の餌ともなります。産卵を終えて弱ったハゼをシーバスが偏食するのがハゼパターンです。
また、ハゼは日本各地、北海道から種子島どこにでもいるような大衆魚でポイントを選びません。反面、攻略しようと思うと中々のテクニックを要するため、難しいパターンであるとも言われています。
ハゼパターンの時期

ハゼ自体は、春に孵化した幼魚が夏には10cm近くまで育ち、ハゼ釣りは夏~秋が最盛期となりますが、ハゼの旬とシーバスのパターンはまた別物です。
サイズも大きくなり数も増える夏秋のハゼをもちろんシーバスが食うこともありますが、イワシやイナッコなどほかのベイトがいるこの時期にハゼだけを偏食することはまずないと言っていいです。
ハゼは産卵期が冬~春(おおよそ2月~3月)で、一年で寿命を迎えるハゼは産卵後に弱って死んでしまいます。ここでこの時期瀕死の状態でボトム付近を流れていくハゼをシーバスが捕食するのでさす!!
このパターンでも、シーバスの食性をよく反映しています。もっと詳しくシーバスの食性を知りたい方は下記のページもご覧ください↓

これが落ち鮎パターンのボトムバージョンといわれる所以です。
ハゼパターンの時期は産卵期の2月、3月です。
イワシなど表層を泳ぐベイトが少しずつ姿を消す冬の時期からバチやマイクロベイトが出る春先まで、ハゼしか食べるものがない時期になると偏食するのでパターン攻略が成立しやすくなります。
シーバスのパターンでいうハゼの種類
シーバスのベイトパターンでいうハゼとは「マハゼ」のこと。
沖合の海深くでたまに雑魚としても釣れるトラハゼ(トラギス)や、よくテレビで見かける愛くるしい顔をしたムツゴロウとも違います。
それはマハゼの生息する場所と、シーバスでハゼパターンで狙えるポイントに関係しています。
ハゼパターンが成立するポイント
マハゼのいる場所
汽水域の砂泥底の河川です。
バチが抜けるエリアとほぼ同じ場所なので見つけやすいと思います。
このマハゼは、近年クランクベイトで釣れる「ハゼクラ」も流行しています。シーズン中にハゼクラのポイントなる場所があるなら絶好の場所となりえます。

上記の「汽水域の砂泥底の河川」となるとやっぱり、海水と淡水が混ざり合う外洋に近い河口付近はハゼパターンに有力な一級ポイント!である。
特に目安となるポイントは、時期になるとハゼ釣りの人たちで賑わう河川です。
だからといって、ハゼ釣りの人たちが居る中でバッチャンバッチャン音立てながらルアーを通すことはもちろん、してはいけません。
他には淡水の絡む漁港や港湾エリアの運河などもハゼパターンが成立するポイントとなります。
汽水域の砂泥底の河川の河口
湾エリアの運河なども有効
ハゼパターンで狙い目のタイミング(潮回り・時間帯)
ハゼパターンで確実に実績を上げるためには、ポイント選びだけでなく「エントリーするタイミング」が非常に重要になってきます。
狙うべき時間帯は、基本的にはナイトゲーム(夜間)です。寒冷期の冬場は水がクリアに澄んでいることが多いため、デイゲームではシーバスにルアーを見切られやすくなります。また、夜になるとハゼの警戒心が薄れ、ボトム付近を活発に動き始めるため、シーバスの捕食スイッチが入りやすくなります。
そして、最も重要なのが潮回りです。狙い目となるのは大潮から中潮の「下げ潮」のタイミングです。
特に満潮から下げ始め?下げ七分にかけて、潮位が下がっていく時間帯が最大のチャンスとなります。潮位が高い状態では、ハゼはシーバスの手が届かないような極浅いシャローエリアに身を潜めています。しかし、潮が引き始めると、ハゼは浅場から押し出されて流心や沖のブレイク(駆け上がり)へと移動を始めます。
この「ハゼが深場へと移動せざるを得ないタイミング」こそが、ボトムで待ち伏せしているシーバスにとって絶好の捕食タイムとなります。ポイントへ入る際は、満潮からの下げ始めと流れの効くタイミングをしっかり確認してエントリーしてみてください
ハゼパターンの釣り方
一度ボトムを取り、そこからはボトムを意識しながらスローにただ巻きをしたり、リフト&フォール。基本的にはボトムを攻略です。
ボトムトレース
ボトムズルではなく底スレスレをなぞる感じです。
ボトムの釣りといっても、ルアーを砂泥底のボトムを滑るようにルアーを泳がせて来る感じ。リップやベリーのフックがたまにコツるくらいの水深。コツコツルアーの鼻先を当てながら引いてくるのはやり過ぎ、底を着きすぎています。
あんまり強く地面を引きずってはいけません。ボトムから離れても反応が悪くなります。ルアーが泳いだ後、ボトムの砂が少しだけ動く感じが理想。スレスレを泳がせる。
何度も言いますがボトムから離れてはいけません。ロッドの上げ下げやリトリーブスピードもさることながらルアーの選択にも左右されます。その日の流れの強さと水深、食わせたいポイントまでの距離からルアーのサイズと重さを検討します。
リフト&フォール
ロッドを大きく縦にあおってボトムからルアーを浮き上がらせ、ロッドをもとの位置に戻したときにできるラインスラック(糸ふけ)分だけを巻き取りながらもう一度ボトムまでゆっくりルアーを落とす(このときルアーはカーブフォールで手前に寄ってきながら沈む)。これを繰り返す釣り方。
キモはしゃくって(リフト)あと、落とすときに中途半端に落とさないこと、必ずボトムまでドンッと落ちるまで待つこと。なぜならばこのフォール中に食ってくることが多いし、ハゼパターンはボトム付近で成立する釣り方だからだ。
活性が低い時にもかなり有効です。出番の多いメジャーな釣り方ですぜひ覚えて体得しておきましょう。
ボトムドリフト
よくプラグを「転がす」とかいう釣り方。これを冬場にしているとカレイがルアーに掛かることがある。
流れのある場所では上記のリフフォの要領でロッドを一旦しゃくってルアーを持ち上げてから流れに任せて泳がせながらボトムに落とす。これを繰り返す釣り方。
ボトムまでちゃんと潜ってくれるウエイトは必要だけど、流れの中で水流を噛みゆったりアピールしながらフォールしてくれるルアーが向いている。スローシンキングのルアーがいい。
根掛かり回避テクニックとフックセッティング
ハゼパターンはボトム(水底)スレスレをタイトに攻める釣り方のため、どうしても「根掛かり」のリスクが付きまといます。ルアーを失うとメンタル的にも痛いですし、せっかくのポイントを荒らしてしまう原因にもなります。
僕が普段ハゼパターンで意識している根掛かり回避のコツと、フックセッティング(フックチューン)を紹介します。
着底直後の放置は×
一番根掛かりしやすいタイミングは、ルアーが着底した瞬間です。リフト&フォールやボトムドリフトでルアーを底まで落とした際、ラインスラック(糸ふけ)を出したまま放置してしまうと、水流でルアーが倒れて底の障害物にフックが引っかかってしまいます。
ルアーがボトムに着いたと感じたら、間髪入れずにリトリーブを開始するか、ロッドを起こしてルアーをボトムから少し浮かせる癖をつけましょう。
フックセッティングの工夫
ルアーに標準装備されているトレブルフック(3本針)のままだと、どうしても底のゴミや牡蠣殻、石に針先が引っかかりやすくなります。そこで、以下のようなフックチューンを行うのが効果的です。
- フロントフックを外す(リアフックのみにする)バイブレーションやシンキングペンシルを使う際、思い切ってフロントフック(腹側の針)を外し、リアフック(お尻側の針)のみにするセッティングです。これだけでも根掛かり率は劇的に下がります。
- ダブルフックに交換する 針先が上を向くようにダブルフックを装着することで、底に触れたときに針先が引っかかりにくくなります。特にボトムを引きずるようなアプローチをする場合に非常に有効です。
- シングルフックに変更する フッキング率はトレブルフックに一歩譲りますが、根掛かり回避能力と、掛かった後のバラシにくさはシングルフックの方が優れています。
ハゼパターンでのバイトとフッキングのコツ
ハゼパターンを攻略する上で、多くのアングラーが最初につまずくのが「アタリの小ささと見極め」です。
夏場のイワシパターンなどのように「ドンッ!」と竿先が引き込まれるような明快なバイトは少なく、寒冷期特有の繊細なアタリが多くなります。ここでは、ハゼパターンでよく出るバイトの特徴と、フッキングのコツをお伝えします。
アタリ(バイト)の主な特徴
- ゴミが引っかかったような「もたれかかる重み」 ハゼパターンで最も多いのが、手元に「ヌーッ」と重みが乗るようなアタリです。シーバスがボトム付近でハゼを吸い込むように捕食するため、明確な衝撃が出にくく、一見すると底のゴミや枯れ葉を引っ掛けたように感じます。
- 「コツン」という小さな金属的・小突き感 ルアーが底の石に当たった感触と似ていますが、「コツッ」というかすかな衝撃が1回だけ手元に伝わることがあります。シーバスがルアーの頭やリアフック側を口に含んだ瞬間のアタリです。
アワセ(フッキング)のコツ
ハゼパターンでは、「アタリがあった瞬間に電撃アワセ(即アワセ)をするのは禁物」です。水温が低い時期のシーバスは吸い込みが弱く、アタリを感じてすぐに強く合わせると、ルアーが口からすっぽ抜けてしまうことがよくあります。
アタリを感じたり、手元に違和感(重み)を覚えたら、まずはあせらずそのまま巻き続けるか、ロッドを倒して一呼吸おいてみてください。魚が乗ってしっかりと重みが竿に伝わってから、大きく手前に引くように「スイープにあわせる」のがコツです。
「底の石かな?ゴミかな?」と思った違和感が本命のシーバスだった、というケースがハゼパターンでは非常に多いです。少しでも違和感を覚えたら、慎重に聞いて(重みを確かめて)からあわせてみてください!
タックル
特にこれと言って必ず必要な条件ではありませんが、あると便利であるナットクできる理由をお伝えします。
ロッドの長さと固さ
バス用やチニングロッドでは短くて根掛かりしたときに外しにくいです。はずせなくて切ることが多くなります。通常のシーバスロッドである基本的な長さの8.5~9ft以上あれば問題ありません。
タイプはMLで問題ないけど、Lでも使うルアーの許容重量を満たしていれば、底のアタリを拾いやくなるのでおすすめです。それ以上のMは△、MHクラスになると使うルアーと感度の問題で扱いにくいです。
ラインはPE0.8~1.2号
ハゼパターンは根掛かりしやすい釣り方なので、どうしても強度面で太いラインを使いたくなりますが、太くなる分感度も飛距離も当然落ちます。
この感度でボトムの底の質感や形状、アタリを感じながらシーバスを探していくので太すぎるのは禁物です。
ハゼのサイズとルアーサイズ
ハゼパターン攻略でルアーを選ぶ際、欠かせないのが「マッチザベイト(捕食しているハゼの大きさにルアーサイズを合わせる)」の意識です。
ハゼパターンが本格化する冬〜春先(2月〜3月頃)にかけて、ターゲットとなる「落ちハゼ」は成長し、おおよそ10cm〜15cm前後の大きさになっています。
「10cm〜15cmのハゼを食べているなら、10cm〜15cmの大型ルアーが良いのでは?」と思いがちですが、実際には「7cm〜9cm前後」のルアーが最もバランスが良く、実績も高いです。
なぜ少し小さめのルアーサイズが良いのか?
ハゼのシルエットと水押し
ハゼはボトム(水底)で胸ビレを使って静止したり、低活性時はチョロチョロと控えめに移動したりする魚です。大きすぎるルアーや水押しが強すぎるルアーを使うと、ハゼ特有の「底に馴染む大人しい動き」からかけ離れてしまい、シーバスに違和感を与えてしまいます。
フッキング率の向上
水温が低い時期のシーバスは吸い込みが弱いため、ハゼの実寸サイズギリギリ(10cm以上)の大きめなルアーだと口の中に入りきらず、フッキングに至らないケースが増えてしまいます。少し小さめの7〜9cmクラスに落とすことで、すっぽ抜けを防ぎ、確実にフッキングへ持ち込むことができます。
状況に応じたサイズの使い分け
- 基本サイズ(7cm〜9cmクラス) パイロットルアーとして最も汎用性が高く、飛距離とボトムでのアピール力、フッキング性能のバランスが最も優れています。
- フォローサイズ(5cm〜6cmクラス) プレッシャーが高いポイントや、シーバスのバイトが浅く乗らない時、また見受けられるハゼのサイズが小さい場合に投入します。ボトムをよりナチュラルに攻めることができます。
ハゼの成長度合いや現場のプレッシャーに合わせて、まずは基本となる7cm〜9cmクラス軸に、一回り小さいサイズも忍ばせておくと引き出しが広がります。
ハゼパターンのおすすめルアー
もういちど同じことを言うが流れの強さと水深、食わせたいポイントまでの距離からルアーのサイズと重さを検討
釣り方の最大のキモはルアー選択!
これがベストな選択がされていなければボトムトレースもリフフォもできませんから。下記におすすめするルアーを忍ばせてハゼパターンに挑むのはもちろん、その場で重さとか種類を判断してください!
それがもっとも釣果に結び付きやすい選択となります。
バイブレーション系
僕らのテッパンルアー!レンジバイブでもいいけど、底を引いてきてシーバスが釣れるバイブレーションは数ある中でもハゼパターンに(イワシパターンも)あっているルアーは僕はこれじゃないかと思っています!
バイブレーションは引いてきたりフォールさせるときにほぼ前傾姿勢になるけど、このコウメ70~90は、微波動でリトリーブ中に水平を保ちます。これがハゼの泳ぐ姿に似ていてると感じています。また、コウメの特徴としてフォール中も水平姿勢のままヒラヒラとアピールしながら落ちてくれるからリフト&フォールにも使える。
さらにメタルバイブの王道でもあるジャクソンの鉄PANバイブもハゼパターンに効きます。通常のプラグでは届かない沖のブレイク周りを狙いたいときや、見えるハゼのサイズが小さい時に有効です。
また、風が強かったり、潮流が激しく中々ボトムが撮り難い時には、メタルバイブか後ほど紹介するワームリグがおすすめです。
シンペン
シンペンかバイブレーションか、いつものごとくカテゴリに困るそれら全部の要素をいいとこどりしたようなローリングベイトのボトムチューン版。もともとはチヌやマゴチ攻略のために開発されたものなので、ボトムのベイトを狙うシーバスに使えないはずがない。
単純にリアフックだけにしてダブルフックに交換してあるだけではない。根掛かりを回避しながら同時にフッキング率を向上させるためにセッティングが最適化してあります。55が8gと、66が12gがハゼパターンには良いと思います。
ワームリグ
プラグルアーでアタリがとれなければジグヘッド+ワーム。砂底をなめる様に泳がせてくるか、またボトムドリフトも可能。水深の浅い河川のほうが水中をイメージしやすくアクションをつけやすいです。
おすすめのリグは、飛距離も出せてボトムズルしてもスタックし難いテキサスリグがあすすめです!はじめて方には通常のジグヘッドに装着するのがフッキングしやすく初心者向きです。
ボトムから少し10~20cmほど浮かせてやりたいのであればダウンショットでもよいでしょう。
ハゼの居るポイントならやってみる価値あり
冬〜春にかけて成立するシーバスの「ハゼパターン」は、他のベイトが少ない寒冷期に貴重な釣果をもたらしてくれる重要な攻略法です。
攻略の鍵となるのは、ハゼの行動に合わせた「徹底的なボトムアプローチ」と「適切なルアー選択」です。ボトムトレースやリフト&フォール、ボトムドリフトを適切に使い分け、砂底スレスレを丁寧に探ることがキャッチへの近道となります。
寒さの厳しい時期ですが、ポイント選びや水底の状況をしっかり見極めれば、サイズ・数ともに期待できる魅力的なパターンです。ぜひ今回紹介した仕掛けやコツを参考に、冬の価値ある1匹を手にしてくださいね。



