ジョイクロシフト183のインプレです。
どんなルアーなのか?フックサイズや人気のカラーなど特徴から、ジョイクロシフト183はシーバスにも効くのか?など
実釣で使ってみた僕自身の率直な感想から、使い方と適したタックルについても解説していきます。
ジョイクロシフト183とは

通称ジョイクロとは、日本国内でビッグベイトと言うと「ジョインテッドクロー」と、誰もが言うほど傑作ルアーです。それがさらに進化したのがシフト183です。
これまで2連結だったボディ後方のテール部分を、ゴムのような柔軟性持ちながら熱によって軟化しないエラストマー素材で出来たロムダンパーで接続することによってリーリングだけでテールに受ける水流でアクションが可変していくルアーになっています。
このあたりのアクションについては後ほどインプレのところで詳しくお伝えします。
「シフト183」の意味
この「シフト」と名付けられたのはこのアクションが変化=段階的にシフトしていくことに所以があります。
このシフトにはサイズ違いのシフト263(260㎜)とダウンサイズの113(110㎜)も用意されており、ちなみに183の場合、長さは180mmで、数字の末尾にある3は連結数を表しています。
フックサイズ
ジョイクロシフト183のフックサイズはフロントが#1,リアが#2。フロント側のほうが一段大きくなっています。
スプリットリングのサイズは公表値がないですが、おそらく#4です。
定価
定価はカタログ通りだと税込み6,930円です。ただしこれはメーカーの希望小売価格であって、売価は若干安くなっています。
ジョイクロに関しては定価以上に高いものは見かけません。適正価格で取引きされていると思います。高いものは限定カラーなど希少価値の高いものに限られています。

全長:180mm 自重:2ozクラス(約56~60g) フック:F/#1 R/#2
リアの連結されているROMダンパーはゴムのような素材の為、使用頻度が多くなると当然交換が必要になってきます。別売りされています。
178Fとの違い

ジョイクロ信者がもっとも気になるのがビッグベイトで一時代を築き上げた先代の178Fと何がどう変わったのかという違いですよね。
大きな違いは先にも述べたロムダンパーによる3連結になったこと。それによってもっとも変化したのはリトリーブによるアクションです。
178Fはスローに巻いて来てS字を描きながらや、止めて水流をあてて艶めかしくポーズをとるのが得意なルアーです。バビューン釣法にしても、どちらかというとゆったりと誘うルアーの部類でした。
それがシフト183になり、この柔素材で連結されたテールによって、リトリーブの速度と巻き方だけでアクションに変化を持たせることが可能になりました。
これまで弱点とされていたファストリトリーブにも対応できるようになっており、使い方に幅が出てきました。大雑把に違いを区分すると”静の釣り”が得意であった178Fに対して、静も動にも対応できるようになったものがシフト183です!
比較対象ライバル

往年の人気ルアーですから、ライバルだと言ってる存在もあちこちにあるはずですが、今回シフト183を使って似てると感じたのがダウスイです!サイズ的いうとダウズスイマー180Fと使い方がよく似ています。
スローに巻いて来て大きなS字を描き、速巻きでピッチの狭いスイムアクション、ジャークすることなくデジ巻きのみで水面直下を左右へターン…。このターンはダウスイの方がもっと俊敏で鋭い感覚ですが、けど使い方が丸被りですw
これは、ロッドワークで操作する場合、音が出てしまうため、なるべくリトリーブだけでアクションを変化させられるようにする、昨今のルアートレンドなのでしょう。
これは進化したので喜ばしいことなんですが、昔からのジョイクロ信者にとってこの性能までいったのかなと…。
あの178の惚れ惚れするような艶めかしいポージングが個性だったのに、正直他との使い分けが難しくなってきたように感じてます。
ジョイクロシフト183 インプレ

ここからは、実釣を通じたインプレと、ジョイクロシフト183の基本的な使い方をお伝えします。
飛距離
飛距離はこの200mm以下のクラスのビッグベイトでは普通。凄い飛ばせている感じはしませんが、飛んでいないとかは全くないです。フツーです。
固定重心のジョイントベイトでは元々あまり飛ばないルアーですし、そこまで飛距離を必要とする釣りに使うわけではないですから、必要十分だということです。
使うロッドやライン、リールの性能によっても変わってくるでしょう。
レンジの調整がしやすい
ロッドを上げたままリトリーブ開始すれば水面直下をキープしてくれます。少し潜らせたいのであれば着水後にカクカク、4,5回転デジ巻きしてやるとレンジが入るのでそこからリトリーブしてやるとそのレンジをキープしながら巻いてこれます。
ロッドを煽る必要がないのでレンジ調整しやすいです。
スローリトリーブ&ポーズ
スローリトリーブではさすがのジョイクロ!先代の血統を受け継いだ鮮やかなS字を描きながら蛇行する、非常に滑らかなスイムアクションをします。
流れのある場所で止めると、わずかでも水流を受けて揺らぎのポージング☆彡
これは僕が魚なら思わず食らいついてしまいますねw
デジ巻き
そして、デジ巻きすると、左右へ交互に首振り水面直下をターンします。水面直下でドッグウォークさせているイメージでしょうか。
けど移動距離も少なく、ターン中の動きも滑らかなところにもジョイクロらしさが出ていると思います。
速巻き
そしてジョイクロシフト183の特筆すべきは、この速巻き!
この時にリアの2段目の連結ロムダンパーが揺らぎ、ピッチの狭いスイムアクションをします。左右へのテールの振り幅は狭く、上から見ているとロール主体でほぼ1直線状に引いてこれるイメージです。
このアクションは好みが分かれると思います。僕的には速巻きして魅力的なアクションだとは思いませんでした。僕個人的には速巻きして使うルアーではないと思います。
速巻きならほかのルアーでいいと思ってしまいます…。
ROMダンパーは使っているうちに馴染む
ROMダンパーの連結部分は、ゴムのようなエラストマー素材のため柔軟度は一定ではありません。使い始めは若干硬化しているため、しばらく泳がせて馴染ませると良いでしょう。
ガンクラフトの代表の平岩さんもジョイクロシフト183の使い方動画の中で、そうおっしゃってました。使ったあとそのまましていくと元に戻るそうです。
扱いやすさは格段に進化!
あとお伝えしていたのがこれ、扱いやすさです!これまでの178の場合、釣れる使い方はほぼ巻かない、動かさないほうがよく釣れました。リトリーブは速過ぎるとアクションが破綻していました。そのため扱いが難しいルアーとも言われていたんです。
けど、シフト183になって使い方の幅が広がったことで、初心者の方でも扱いやすいルアーになったと思っています。
シーバスで使うならナイトゲーム

大ヒットビッグベイト178はもう10年以上前からシーバスシーンではランカーを狙うための必須アイテムでした。その頃から主戦場はナイトゲームです。
シフト183になっても同様にソルトのシーバスで使うのであれば、やはり僕はナイトゲームだと思います。
いくら速巻きが可能になったとしても、シーバスで使うなら止めて流しても艶めかしいポーズすることを生かして夜の明暗部でドリフト! それプラスゆったりスローに巻いてくる。シーバスではこの使い方がやっぱりベストかなと思います。
「それじゃ、シフト183に進化した意味ないじゃん!」と、言われるかもしれませんがw デイのボートシーバスのビッグベイトゲームでは僕なら他を使います。
夜の明暗部でドリフト!、艶めかしいゆらぎで誘う
もしくは岸際をゆったりスローリトリーブ
タックル

ジョイクロシフト183を使う場合のタックルについて解説します。
ロッド
許容重量が許せるロッドならギリスピニングでも可
使うとするならばベイトタックルでしょうが、重さが2オンスクラス(約56~60g)ほどなのでそこまで大きいビッグベイトではないため、キャスト可能なルアーの許容重量が許せるならばスピニングでもOKです。MAX60gくらい投げれるロッドならいくらでもあります。
ベイトロッドでもHタイプで十分です。183のサイズ(重さ)ですとXHまで用意する必要はないです。
リール
適したリールは、ベイトリールなら200番以上、スピニングなら4000番以上です。
ジョイクロシフト183くらいの大きさのビッグベイトだとベイトリールも300番、400番はちょっとオーバースペックな気がします。
ライン
ラインはPEの場合、2号以上がいいでしょう。最低でも1.5号は欲しいところです。
ナイロンやフロロの場合は20lbくらいが推奨されます。
ジョイクロシフト183のウエイトチューン

ウエイトチューンする場合のウエイトを貼る位置は3箇所です。
①鼻先から潜航させたいとき
リトリーブと同時に鼻先の先端からグンッと潜らせたいとのであれば、唇の下に貼ります。
②水平姿勢のままレンジを入れるとき
水平姿勢を保ったままレンジを入れたい場合は真ん中の②
③浮き上がらせたい場合
もっと浮き上がらせたい場合は、③の箇所に貼ると鼻先が上を向き水を掻くようになり、尻下がりで浮きます。
3か所全部に貼ると当然潜航深度は稼げますが、当然アクションも重くなります。自分の狙いたいレンジや、使うタックルに応じて貼るウエイトの重さを調整してください。

シフト183は万能になったジョイクロ
ここまで読んでくださりありがとうございます。ジョインテッドクローシフト183もさすが性能が伝わったでしょうか。あらゆるリトリーブに対応した操作性と柔軟性を手にしながら、しっかりジョイクロらしいベイトライクなナチュラルなアクションはそのまま受け継いでいます。
使い方の幅が広がったことで、先代よりも扱いやすさは各段に向上しています。ビッグベイト初心者の方が最初に手にするルアーとしても、おすすめ出来ます。
これまでジョイクロを使ったことのある方も、使い分けができるのでぜひ試投してみて、その性能の進化を体験してみてください。