「夏ってシーバス釣れないんでしょ?」――そんなイメージ、ありませんか?
実は、夏でもしっかり釣れるんです!むしろ、水温やベイトの動きに合わせた“夏ならでは”のパターンをつかめば、初心者でも意外なほどあっさり釣果が出せることも。
この記事では、これからシーバス釣りを始めたい方に向けて、夏のおすすめポイントや時間帯、ルアー選びから釣り方のコツ、安全対策まで、わかりやすく解説していきます。
都市近郊でも狙えるシーバスは、夏の風を感じながら楽しめる最高のターゲット。この記事を読めば、きっと今すぐ竿を持って出かけたくなるはずです!
はじめに:夏でもシーバスは釣れる!

夏のシーバス釣りの魅力と難しさ
シーバス(スズキ)は一年中釣れるターゲットですが、夏は特に初心者でもチャンスがある季節です。気温の上昇とともに活発に動き出すため、積極的にベイトを追いかけるシーンが多く見られます。特にナイトゲームや早朝のマズメ時には、目の前で捕食する迫力あるシーンを体験できることも魅力です。
ただし、夏は水温の上昇によりシーバスが深場や流れのある場所に移動しやすく、ポイント選びや時間帯が重要になる点が難しさでもあります。「釣れる状況」を理解することが、夏のシーバス釣りの第一歩と言えるでしょう。
初心者でも釣果を上げられる!
夏は水温の上昇によりシーバスの活性が高くなり、小魚などのベイトも沿岸部に集まりやすくなる季節です。そのため、シーバスとの遭遇率が上がり、初心者でも比較的釣りやすい環境が整います。
また、夜間や朝夕のマズメ時には岸近くまでシーバスが寄ってくるため、遠投が難しいビギナーでも狙いやすいのが特徴です。ルアー釣りにおいても、ただ巻きで反応が得られることが多く、複雑なテクニックを使わなくても釣果につながりやすいのが夏の魅力。
釣りの基本さえ押さえていれば、十分に楽しめるチャンスがある季節と言えるでしょう。
夏のシーバスの習性を知ろう

夏のシーバスは高水温を避けるように、比較的涼しい場所や酸素の多い流れのあるエリアを好む傾向があります。日中は日差しを嫌ってストラクチャーの影や深場に潜み、夕方から夜にかけて活動が活発になることが多いです。
また、河口や運河など淡水と海水が混じるエリアでは、小魚(ベイト)が集まりやすく、それを狙ってシーバスも集まってきます。ベイトの動きを観察しながらポイントを選ぶことが、釣果を上げるカギとなります。つまり、シーバスの動きには「水温」「流れ」「ベイト」の3つが深く関係しており、これらを意識するだけでも釣れる確率はぐっと高まります。
釣れるおすすめの潮周り・天候・時間帯
キーワードはマズメ
夏のシーバス釣りでは、夜間や朝夕の「マズメ時」に狙うのが最も効果的です。気温と水温が高くなる日中はシーバスの活性が落ちやすい一方、日が沈む夕マズメや日の出直前の朝マズメは、水温が下がってシーバスが動きやすくなるため、活発にベイトを追いかけるタイミングになります。
特にナイトゲームでは、常夜灯や橋脚周りなど光に集まった小魚を狙うシーバスをピンポイントで狙えるのが大きな強み。人のプレッシャーも少なく、岸からでも釣果が出やすい時間帯です。初級者でもルアー操作に神経質にならず、シンプルな動きで反応が得られやすいのも、ナイトゲームの魅力と言えるでしょう。
満潮・干潮と釣果の関係
シーバス釣りにおいて潮の動きは非常に重要で、特に夏は「潮のタイミング」を意識することで釣果に大きな差が出ます。
一般的には、潮が大きく動く満潮前後や干潮前後の「潮の変わり目」が狙い目とされ、流れが生まれることでベイトも動き、シーバスの活性が上がります。満潮の少し前から下げ始めるタイミングは、ベイトが流されてくるため捕食のチャンスが増え、好釣果につながりやすいです。
その一方で、潮止まりの時間帯は流れがなくなり、シーバスの反応が鈍くなる傾向があるので避けた方が無難です。潮見表などを活用し、潮位の変化に合わせて釣行時間を調整することが、夏のシーバス攻略の基本になります。
曇り、雨はチャンス!
夏場のシーバス釣りでは、曇りや雨の日が思わぬ好釣果につながるチャンスになります。まず曇り空や雨天時は日光が遮られ、水温の上昇が緩やかになるため、日中でもシーバスの活性が落ちにくくなります。
また、雨によって河川や運河の流れが強まり、濁りが入ることでシーバスの警戒心が薄れる点も大きなメリットです。
加えて、雨による水面の変化や酸素供給が、シーバスの活性をさらに引き上げる要因にもなります。雨天時にはレインウェアなどの装備が必要になりますが、釣り人が少ないためポイントが空いていることも多く、狙い目のコンディションと言えるでしょう。天候の変化は、釣果アップのヒントになるのです。
●水温が安定しやすいマズメを狙う
●潮が動くタイミングを見計らう!
●雨や曇りはチャンス!
夏に狙うべきポイントの見つけ方

河口・運河・橋脚・常夜灯周り
夏のシーバス釣りでは、ポイント選びが釣果を大きく左右します。特に初心者におすすめなのが、河口や運河、橋脚、常夜灯のあるエリアです。
河口や運河は淡水と海水が混ざり合う「汽水域」で、ベイトフィッシュが豊富に集まるため、シーバスも高確率で回遊してきます。
橋脚や常夜灯周りは、構造物による影や光が生まれ、小魚が溜まりやすく、それを狙ってシーバスが居つく好ポイントです。常夜灯はナイトゲームにおいて特に有効で、光と影の境目でシーバスが捕食モードになる瞬間が狙い目。これらの場所は岸からも狙いやすく、足場も比較的安定していることが多いため、初級者にも安心して釣りができる環境です。
「流れ」と「ベイト」がキーワード
シーバスがいる場所を見つけるための最大のヒントは、「流れ」と「ベイト」の存在です。夏は水温が高くなることで、流れのある場所に酸素が多く含まれやすくなり、シーバスがそこへ集まりやすくなります。
特に橋脚や河川の合流点など、流れの変化が生まれる場所は絶好のポイントです。また、流れにはベイトも乗ってくるため、シーバスは待ち構えて効率的に捕食しようとします。
つまり、ベイトが多く、なおかつ流れが効いている場所こそが“当たりスポット”。釣り場で水面の動きや小魚の群れを観察しながら、この2つの条件が揃ったポイントを探せば、初心者でも釣果アップが見込めます!
初心者におすすめの夏のシーバスルアー選び
夏のシーバス釣りでまず揃えたいルアーは、「トップウォーター」「ミノー」「バイブレーション」の3タイプです。それぞれ特徴が異なり、状況に応じて使い分けることで釣果がグッと安定します。
トップウォーターは水温が上がり活性が増す夏の時期に本格的にはじまります。水面を意識しているシーバスに効果的で、朝夕マズメ時やデイゲームに活躍。水面を割って出るバイトの瞬間は迫力満点です。
ジャッカル ライザーベイト008
トップだけで難しいドッグウォークなどのアクションはいらず!ただ巻きだけで水面に波紋とスプラッシュで引いてこれるトップウォータープラグはシーバス初心者でも扱いやすいです!

ミノーはシーバスの定番ルアーで初心者に最も扱ってほしいルアーで、ただ巻きだけでもナチュラルに泳ぎ、河口や常夜灯周りなど幅広いシーンで使えます。
アイマ エンパシー90
ただ巻きでイレギュラーアクションを勝手にしてくれるエンパシー。ナイトのスローな展開からなつばの速巻きまで対応できるミノー。これ1本はタックルボックスにおすすめです!

バイブレーションは広範囲を探れるのが強みで、特に日中や深場狙いにおすすめ。これら3タイプを持っておけば、夏のあらゆる釣り場に対応できます。
ブルーブルー トレイシー 15g
夏のデイゲームと言えばメタルバイブレーションの速巻き!

マルジン マーカレ65
夜はソリッドバイブのリフト&フォールやストップ&ゴーなども有効です。こちらは山陰や瀬戸内ではお馴染み嶋田さんのルアーメーカーマルジンの人気バイブ「マーカレ」。扱いやすく止めたときのスライドアクションは他に類をみない秀作です。

夏の釣りは基本ただ巻きでOK
初心者がまず覚えたいのは「ただ巻き」です。これはルアーを一定の速度で巻くだけのシンプルな操作で、特にミノーやバイブレーションではこれだけで十分釣果が期待できます。
ナイトゲームではシーバスの警戒心が薄れるため、スローなただ巻きが効果的。一方、日中は「トゥイッチ(小刻みなロッド操作)」や「リフト&フォール(上下に動かす)」を加えることで変化を出し、反応を引き出すことができますし、ミノーやバイブレーションの速巻きもレンジさえあっていれば有効な手段となります。
トップウォーターでは「ドッグウォーク」と呼ばれるジグザグの動きも有効ですが、慣れるまではゆっくりと巻いて来て居そうなポイントに近づいたら最初は小刻みにチョンチョンと動かすことからはじめてみてください。
重要なのは“ルアーが何を演じているか”をイメージすること。小魚の逃げる動きや弱ったベイトを意識すれば、アクションの精度も自然と上がっていきます。
●ナイトゲームはスローなただ巻き
●デイゲームは速巻きor時々トゥイッチ&ジャーク
●トップは慣れるまではただ巻きで使えるルアーからはじめる
夏の釣行時の服装と熱中症対策
夏のシーバス釣りでは、釣果だけでなく「安全第一」が大切です。特に日中の釣行では、熱中症対策をしっかりと講じる必要があります。
服装は、直射日光を避けつつ通気性が良く、速乾性のある長袖・長ズボンが基本。UVカット機能付きのウェアやアームカバー、偏光サングラス、通気性の高い帽子なども有効です。
また、首元を冷やす冷感タオルやネッククーラーも携帯すると体温調整に役立ちます。水分補給はこまめに行い、スポーツドリンクなどで塩分も補いましょう。
朝夕のマズメ時は気温が下がりますが、それでも油断せず水分・休憩を意識することが大切。釣りに集中しすぎて体調を崩さないよう、事前準備と意識づけが快適な釣行を支えます。
ペットボトルホルダー
夏の釣行時の水分補給は非常に大事です!ペットボトルをベルトや服装の一部にぶら下げておけるのであると凄く役立ちます。特に夏特有の軽装のときにかなり重宝します!

ライフジャケットの着用
夏のレジャーフィッシングで毎年問題となるのが水辺の事故です。安全なシーバス釣りに欠かせないのがライフジャケットの着用です。
特に夜間の堤防、漁港など水辺での釣りではもちろん、足元の変化に気づきにくく、転倒や落水のリスクが高まります。ライフジャケットは必ず国土交通省認定の桜マーク付き製品を選び、しっかりとフィットさせて着用しましょう。
ウェーディング時は、ライフジャケットに加えてウェーダーのベルトを必ず締め、浸水を防ぐことが大切です。また、潮位や流れの変化にも常に注意を払い、周囲の地形や退路を確認してからエントリーしましょう。夜間の釣行では、ヘッドライトや予備電池を持ち、複数人で行動するのがベスト。命を守る装備をしっかり整え、安全第一で釣りを楽しみましょう。
漁港、堤防にはライフジェット必須
※ウェーディング時はさらに注意
運河、河川ではショルダータイプがおすすめ
BASARO (バサロ) ライフジャケット 桜マーク 国土交通省型式承認品

ブルーストーム(Bluestorm) ライフジャケット 固形式 エレファンタ L2-BSJ42

初心者向け夏のシーバスタックル
夏のシーバスシーンは冬の活性の低い時期や、春先のマイクロベイトの時期と異なり、また秋からのランカーシーバスの時期とも異なるために、ライトタックルでもなくヘビータックルほど必要もないスタンダードなもので十分釣りができます。
ロッドは「シーバスロッド」と呼ばれる9フィート前後(2.7m前後)、ML(ミディアムライト)クラスのスピニングロッドが標準になります。
シマノ 23ディアルーナ S90ML
リールは3000〜4000番のスピニングリールで十分です。パワーも必要ですがある程度軽量なほうが夏の釣りの疲労軽減にもなります。
シマノ 24ヴァンフォード 3000MHG
ラインはPEラインの0.8〜1号をメインにし、リーダー(先糸)にはフロロカーボンの16〜20lb(約4〜5号)を1メートルほど結ぶのが一般的。PEラインは感度が高く、飛距離も出やすいためシーバス釣りとの相性が抜群です。
シマノ ピットブル8+ 1号
他にも優秀なシーバス用ラインはありますが、細くしなやかな反面ライントラブルが増えたり、強く耐強度があるがハリが強くて飛距離が制限されるなど一長一短ありますが、このピットブル8+は適度なハリとコシがあり扱いやすく強度と飛距離も十分なので、扱いやすさという点で初心者におすすめです。

夏のシーバスまとめ
釣れる状況を知るのが上達の近道!
夏のシーバス釣りは、ただの“運試し”ではありません。釣果を伸ばすためには、まず「場所」「時間」「ルアー」の3つの要素に注目することがカギとなります。どんな場所で、どんなタイミングに、どんなルアーを使ったか――この基本を意識するだけで、釣りは一気に面白くなります。
そして、釣りを重ねていくうちに「このポイントは南風の夕方がいい」「満潮前に表層で出た」など、自分だけの“当たりパターン”が見えてくるのです。
それこそが上達の醍醐味であり、釣りの一番ワクワクする部分。静かな水面に突然シーバスが飛び出す瞬間、その一匹との出会いが、忘れられない夏の思い出になるはずです。今年の夏は、ぜひシーバス釣りにチャレンジしてみてください!