フラットフィッシュのシンペンおすすめ8選!選び方からシンキングペンシルが有効な場面と使い方

ヒラメ釣りにおいてシンペンはあまり人気がない気がしてるけど…、僕は「ここぞ!」という出番があるのはこれまでの釣果で何度もありました。

けど「釣れない…」と感じているひとにこそ読んでもらいたい他のルアーとの使い分けと使い方次第でヒラメ釣りで釣果アップが図れるシンペンの使い方と、おすすめをご紹介します。

シンペンとは

シンペンとは先の尖ったペンシルに似た形をしているためこう呼ばれている種類のルアーで。重さがあり潜らせて使うものをシンキングペンシル=シンペンといいます。

逆に背中を水面から出してトップウォーターなので使うものをペンシルベイトといい分類されています。

シンペンの特徴

シンペンの一番の特徴は、何といってもアクションが極めて控えめなローアピールさ。

巻いてきて泳いでいる姿を上から見てもほぼ直進するのみに見えます。実際は微細に揺れ動いているのですがそれも極わずか。

このため派手な動きをするミノーなどよりも場を荒らしにくくスレさせ難く、活性が低いヒラメでも目の前に送ることで口を使わせることが可能になります。

また比重があり、シンペンのほとんどが固定重心のためキャストして弾道に乗った際にブレにくく、メタルジグほどではありませんが、同じ重さのルアーでも飛距離が出せます。

シンペンの欠点

プロアングラーでも「シンペンは苦手」と言う人がいるほど扱いやすさという点では難しい部類に入ります。

その理由が、アクションが控えめで引き抵抗が少なくリトリーブ中の動きが把握しずらいことが挙げられます。初心者の人ほど「何しているのかわからない」という状況に陥ってしまいます。

これはルアーに当たるわずかな潮流やレンジの把握で判断することで使いこなせるようになりますが、これにはどうやったら釣れたのかという経験値と慣れが必要です。

ローアピールで低活性時にも強いなど大きなメリットもありますが、そのことがかえって欠点にもなっているという極端な特性をもっているのがシンペンだといえるでしょう。

この点が、ヒラメ釣りでは使う人が圧倒的に少ない理由でしょうが、見方を変えるとそれだけ誰にでも扱いこなせるルアーでない分、自分さえ使い方を習得してしまえば釣れない状況下でも”ひとりだけ釣れる”みたいなこともありえなくはありません。練習してみる価値は大いにあります。

フラットフィッシュでシンペンが有効になる場面

ヒラメ釣りでのシンペンの使い方をご説明するまえに、どのような状況の時にシンペンが有効になるのか?についてお応えします。

マズメを外した活性が低い時間帯

沖の深場へ移動し活性が落ちるデイゲームは実はシンペン
僕が書いたこれまでの記事でも僕のパイロットルアーはミノーでして、朝マズメのヒラメの活性が上がる際にあえてローアピールのシンペンを使うことはありません。

高活性時のときは普通にウォブリングやロール系アクションをするアピールの強いルアーのほうが、ヒラメを寄せ付けてくれるからです。

じゃ、どこで?というとそれはシンペンの控えめな特徴を生かしてマズメから外れたあとのデイゲームです。

日中太陽が昇るとベイトもろとも散っていき、ヒラメも沖の深いところへ(ブレイクがあればその下に)移動します。このときヒラメは食事の時間が終わりちょうど休憩に入るようなもので岸から離れた場所で、ジッとしていて活性は落ちます。

このように日中の活性が落ちたタイミングで、シンペンを使うと有効です。

・マズメを外したデイゲーム
・岸から離れたヒラメまで届く飛距離がほしい場面
・なおかつ低活性のヒラメに効くローアピールがほしい場面
・ミノーやジグヘッドでは口を使わない状況
・スレた個体の警戒心を解くためのローアピール

沖のブレイクまで飛ばすだけならメタルジグでもいいわけですが、それだけでは”一休み中”のヒラメは食ってくれません。

活性が低くなっている状況ではナチュラルアクションのほうが口を使ってくれます

それ以前に活性の低い個体の前でアピール系ルアーを使ってもスレさせてしまうだけです。

人間でも同じでしょう。たらふく食べて腹いっぱいになって寝転んでるときにジャンカジャンカ賑やかにラーメンやカレー持って来られても「もういいから、うるせえ!」となるけど、

目の前に”そっと茶菓子出されたら”お腹いっぱいだけど
「食べちゃおっかな♥」ww

となりませんか?

遠くの深場で、なおかつ活性が低いときにシンペンは有効なのです。

フラットフィッシュのシンペンの選び方

あとでご紹介するフラットフィッシュのおすすめシンペンにも繋がる、サイズと重さ、カラーの絵rび方について解説します。

長さ(サイズ)

昨今ではヒラメ釣りのプラグルアーは大型になりつつあります。長さは=大きさとなり重さも加わることになるので必然的に飛距離も増加することになるので、

遠くまで飛ばして使いたい場合やベイトのサイズが大きい場合、120mmクラス~選びます。

またサイズが大きい分アピール力も増すので、強アピールで広い範囲を探るためのサーチベイトとしてもかなり優秀です。

逆にベイトが小さく、それほど飛距離を必要としない場合は、サイズが100mm以下のほうが食わせやすかったりします。

これまでの印象ではヒラメの場合、多少大きめのほうがいいのではないかと思う節もありますが、太くて大きいほど重さもありよく飛ぶ半面、水中での操作は難しくなってきます。

潮流や水中動作を手元で感じるには慣れが必要で、初心者の方は扱い難いと感じることもあります。そのため初心者には長さは80~100mmくらいが食わせサイズで操作も楽でおすすめになります。

長さが長いほうがフラットフィッシュ向き
だけど…初心者には扱いやすさと食わせサイズの80~100前後がいい

重さ

ビギナーの方は重さは25g~30gくらいからはじめるのがおすすめです。

飛距離も望めて、操作性を考えると30gくらいが初心者にはいちばん扱いやすいと思います。

40gくらいまでになるとメタルジグと違いキャストの段階で遠くへ飛ばそうと思うとキャストにもテクニックが必要になるので初心者の方にはおすすめしません。

重さよりもシルエット(長さ=サイズ)を重要視したほうがいいので、ベイトのサイズや欲しい飛距離、アピール力で判断するよう心掛けるとフラットフィッシュ用シンペン選びで間違いが少なくなります。

カラー

カラーはシンペンでもミノーやジグヘッドと同じくフラットフィッシュにはゴールドやピンク、イエローを基準にした派手目のカラーが人気があります。

フィッシュイーターのヒラメの好奇心を刺激するためだと言われています。

フラットフィッシュのシンペンおすすめ

ここでは僕が実際にヒラメ釣りで使用しているシンペンのおすすめをご紹介します。

ジャクソン アスリート 12SSP

ジャクソンの名作ルアー、アスリートのサーフのフラットフィッシュのために開発された大人気シンペン。アスリートにはミノーとシンキングペンシルがあり、こちらはシンキングペンシル。

フラットフィッシュカテゴリではド定番中のド定番。誰でも遠投が出来てボトムを擦らずにスローリトリーブが可能!!

アクションはこのサイズならではのワイドなS字を描きながらのウォブンロール。テンションフォールでも僅かなロールしながらのフォールでフォール中でもアピールします。

重さ長さフック
33g120mm#4

ジャクソン アスリート 105SSP

12のよりも長さが短く初心者でも扱いやすいアスリートの105SSPシンペン。単なるダウンサイズではなくこの10.5mmという長さは、実は年間で最も回遊の多いベイトサイズに合わせられています。

まさにマッチザベイトのサイズ感と操作性の良さを持っており、長さと重さが変わることで犠牲になりがちな飛距離も、兄貴譲りの後方重心のウエイトで担保されています。

重さ長さフック
24.5g105mm#8

シマノ 熱砂 ビームドリフト 97S フラッシュブースト

ビームドリフト 97Sです。飛距離重視の設計なのにヘッドに独特のカップ形状を持たせることで、水中でのボトムタッチや潮流を感じやすくなり操作性が向上。

また、フォール中にゆらゆらボディを揺らすシミーフォールアクションをするため、サイズのデカいヒラメほどルアーにスレている状況下でも、座布団ヒラメにアピールできる性能を持ち合わせています。そのストップ~フォール中でもキラキラとアピールするフラッシュブーストが効果的に効きます!カップがあるためストップアンドゴーのときの、「止め」と、「動き出し」もわかりやすいです。

125もあるけど、ハイプレッシャー化したサーフでも食わせやすい97Sのほうが場所を選ばす使いやすく初心者にもおすすめです。

重さ長さフック
30g97mm#4

シマノ 熱砂 ウィングビーム 80HS

青物などのナブラ撃ち用に開発されたものですが、めちゃくちゃ飛ぶ飛距離もさることながらヒラメハンターとして有名な堀田さんが根掛かりの多い場所でも扱いやすいとしておすすめしているほど、底離れがいいんです!

重いので飛ぶ分当然ボトム着底も早いですが、着底直後のタッチアンドゴーでふわ~ッと浮き始める動き出しが抜群!
水深が1m前後のシャローで使えるシンペンなので遠浅サーフの遠投でほかのシンペンでは底をコついてしまうような状況下に!

重さ長さ飛距離
35g80mm97.7m

DUO ビーチウォーカーウェッジ 95S

一回り大きい120よりも、アクションの振り幅が大きいロールアクション。単なる兄貴分のダウンサイズではなく動きが異なります。小さめの食わせサイズですが投げてみると重量感がありよく飛びます。
良く潜るので、ボトム~中層をサーチできます。

重さ長さレンジ
30g95mm50cm~3m

シマノ リプタス 80S

シマノサーフ用ルアーに新たに加わったリップ付きのコンパクトサイズのシンペン。飛距離や独特の左右への揺らぐシミーフォールなど、シンペンならではの特徴と同時に、遠投してもう少しミノーのようなアクションが欲しい時にこのリプタスの出番です。

リップによる水嚙みの良さでコンパクトながらアピール力も抜群。また、ウエイト一体成型の貫通ワイヤーで不意の青物にも対応できる強靭さも備えています。

重さ長さフック
27g80mm#4x2

バスデイ オーディン 95S

こちらもまた飛んで浮き上がりの速く、遠投してボトムをゆっくりトレースしてくる際も底を小突きにくい。飛行姿勢が良くスリムなボディで強風時にも風を切り裂き飛ばせる。

兄貴分には130サイズもあるけど、こちらのほうがアピールは強めで、サイズ的には扱いやすく95Sがおすすめです。

重さ長さフック
27g80mm#4x2

ジャンプライズ ぶっ飛び君95S

このちょうど良いサイズ感と申し分のない飛距離がでて、なおかつぶっ飛び君はシンペンの欠点ともとれる引き抵抗のなさゆえの水中動作のわかりにくさを感じない操作性の良さでヒラメのシンペンでは初心者の方にいちばんおすすめ!

重さ長さレンジ
27g95mm0~1m

ヒラメ釣りでシンペンの使い方

ここまでで、シンペンの特徴と有効な状況を覚えてもらったところで、ここからはシンペンの使い方を解説します。

ただ巻き

 基本はスローリトリーブ
シンペンの強みはなといってもその控えめなアクションにあります。このシンペン特有のアクションを生かすためには
ほぼ「巻かない釣り」が適しています。

というよりシンペンは水流を受けると浮き上がってくるので、速巻きすると水面を割って飛び出してきて動きが破綻してしまいます。高速巻きしたいのならジグヘッドかバイブレーションにしましょう。

ただ巻きでも釣れますが、巻き取る速度はスローが決め手!

目安は1秒間に1巻きくらいです。

それよりも遅くなるとシンペンの種類によっては重さゆえに沈み込んでボトムをコツいてしまうものもあるので注意が必要です。

ボトムズル引きでもマゴチは釣れますが、ヒラメは食ってきません。

ボトムより少なくとも20cmくらい上~が適切なレンジです。

小刻みなリフト&フォール

ヒラメは上にいるベイトを狙います。自分の目線より下のエサには反応しないことが多く、上から降りてくるフォール中やボトムに落とした直後の跳ね上げ時に食ってくることがほとんどです。

ロッドを煽り跳ね上げて、ボトムまで落とすを繰り返すリフト&フォールを細かいトゥイッチを入れながらやる小刻みなリフト&フォールは特に日中に有効です。

あまり大きく煽る必要はなく(ボトムから離れ過ぎない)、ゆっくりリトリーブしながら小刻みにトゥイッチを入れ丁寧に探っていくのがポイント。スローなワンピッチワンジャークです。

水深が浅い遠浅なポイントの場合は着底までの潜航時間を長くとり長くアピールさせるためにラインテンションかけてカーブフォール。

水深のある場所へはラインを送ってやるといいです。

ストップ&ゴー

4~5回転巻いてきて一旦止めてまた巻き始める。これを繰り返すのがストップ&ゴーです。

シンペンでやるとストップしたときにフォールするのでリフフォとの区別がつきにくいですが同じような原理で、落ちてくるものに反応するヒラメに食わせの間を与えてやることができます。

ただしリフフォほど派手なアクションはなく、より繊細なアピールになるのでリフフォでは食ってこない状況のあとで試すのがよい使い方だと思います。

ストップしている時間は3秒程度~ボトムにつくまで。

シンペンを上手に使いこなして釣果アップ!

シンペンは手元に伝わってくる情報が少なくて扱い難く、ルアーマンの中でも苦手とするアングラーが多いカテゴリのルアーです。が、しっかり使いこなせるようになると釣り方の幅が格段に広がり、これまで獲れなかった魚が獲れるようになることは言うまでもありません。

フラットフィッシュの代表的なポイントであるサーフで求められる飛距離はジグ並みだし、それでいてローアピールのナチュラルアクションのシンペンは、ミノーやジグヘッドの強アピールには反応しない警戒心の強い大型にも、口を使わせることができる唯一のルアーです。

また、ここでおすすめしたシンペンのように基本的な性能に加えて、水中の伝達能力に優れたものもたくさんあります。ぜひ気嫌いしないで使ってみてフラットフィッシュシーンでシンペンの威力を実感してください!