イカメタルの時期について解説します。
船から狙うイカ釣りですが、季節の移り変わりによって狙えるターゲットが変わってくるため、通年楽しめる釣りです。
その魅力とともにシーズンごとに変わるターゲットの種類と、それぞれの特徴や釣り方についても詳しくお伝えします。
イカメタルとは

イカメタル釣りは、船から専用の仕掛けを使ってイカを狙う近年人気の釣りスタイルです。夜間に集魚灯でイカを寄せ、メタルスッテと呼ばれるルアーを駆使して釣り上げるナイトゲームが特徴で、比較的ライトなタックルで楽しめるため初心者からベテランまで幅広い層に親しまれています。
魅力は何といっても数釣りの楽しさと、釣ったその場で味わえるイカの美味しさ。シーズンによってケンサキイカやヤリイカ、スルメイカなど狙えるターゲットが変わるのも面白い点で、「イカメタルの時期」を知ることが釣果アップの大きなポイントになります。
釣りの入門者でも挑戦しやすく、仲間や家族と夜の海を満喫できる魅力的な船釣りの一つです。
他のイカ釣り(エギングなど)との違い
イカを狙う釣りといえばエギングが有名ですが、イカメタルはそのスタイルが大きく異なります。
エギングは陸からエギをキャストし、しゃくりやフォールを繰り返してイカを誘うアクティブな釣りで、テクニックや経験が釣果に直結します。一方、イカメタルは船から真下に仕掛けを落とし、タナを探りながらアタリを待つスタイルでオフショアの釣りです。大きなキャスト動作は必要なく、竿先に集中して小さなアタリを取ることが中心となります。
そのため初心者でも比較的始めやすく、体力に自信がない人でも楽しめるのが魅力です。また、シーズンごとに狙えるターゲットが変わるため、同じポイントでも飽きずに楽しめるのもイカメタルならではの特徴といえるでしょう。
イカメタルの時期
イカメタルゲームが盛んになる時期は、狙うイカの種類や地域によって多少異なりますが、5月~11月初旬まで続きます。
ケンサキイカの場合、7月~11月頃、最盛期は8月、9月。スルメイカは5月~10月、最盛期は6月~8月頃です。
特にシーズンインしたばかりの5月、6月の頃は良型のサイズアップが期待できることから”大型狙い”で注目されだす時期になります。
これとは真逆にヤリイカは10月ごろ~3月まが時期が目安になります。
ケンサキイカは7月~11月頃
スルメイカは5月~10月
ヤリイカは10月~3月頃
イカメタルで狙える季節ごとのターゲット

春~初夏(ケンサキイカ・ヤリイカ)
春から初夏(5月~7月)にかけてのイカメタルは、ケンサキイカやヤリイカが主なターゲットとなります。この時期はまだ水温が低めで、イカの群れが固まりやすいのが特徴です。そのため一度群れを見つければ効率よく狙えますが、数釣りを期待するにはやや難しく、タイミングや群れの濃さが釣果を左右します。
ただし、釣れる個体は比較的サイズが良く、引き味や食味の面では大きな魅力があります。特にヤリイカは春先に身が厚くなり、刺身や煮付けで絶品とされるため人気が高いターゲットです。数よりも型を狙いたい人や、シーズン最初のイカメタルを楽しみたい人にはおすすめの時期といえるでしょう。
夏(ケンサキイカの最盛期)
夏(8月、9月)はイカメタルのハイシーズンであり、特にケンサキイカ(マイカ)が最も盛んに狙える時期です。8月はスルメイカの最盛期とも重なります! 水温の上昇に伴って活性が高まり、群れも広範囲に広がるため、初心者でも比較的釣果を上げやすいのが大きな魅力です。
この時期は数釣りが楽しめるだけでなく、適度なサイズの個体が多く、刺身や天ぷら、焼き物など様々な料理で味わえるため食味の面でも人気があります。また、夜の海に集魚灯を照らすとイカが一気に集まり、竿先に次々とアタリが出るスリリングな展開が期待できるのも夏ならでは。
イカメタルを初めて挑戦する人にとって最もおすすめのシーズンであり、仲間や家族と一緒に楽しむにもぴったりの時期といえるでしょう。
秋(スルメイカ)
秋(10月、11月)はイカメタルにおいて数釣りを楽しめる時期で、スルメイカやマイカが主なターゲットとなります。夏のピークを過ぎてもイカの群れは依然として濃く、群れを見つければ連続ヒットが期待できるのが特徴です。
このイカメタルの時期は、釣果を伸ばすために手返しの速さが大切で、仕掛けを効率的に投入し続けることが鍵となります。
サイズは夏に比べやや小ぶりな個体も増えますが、数が狙えるため初心者にも楽しみやすいシーズンです。さらに、スルメイカは塩辛や一夜干しなど加工しても美味しく、持ち帰った後の楽しみも広がります。釣果重視でとにかく数を狙いたい人には秋のイカメタルが最適といえるでしょう。
冬(ヤリイカ)
冬(11月~3月)はイカメタルの時期の中でも寒さとの戦いになりますが、その分、良型のヤリイカを狙えるシーズンとして人気があります。
水温が下がり深場に群れが集まるため、釣り場によっては水深80m以上を狙うこともあり、よりテクニカルな釣りが求められるのが特徴です。
数釣りはやや難しくなりますが、釣れればサイズが良く、肉厚で甘みの強いヤリイカを堪能できます。夜の厳しい環境で挑むため初心者には少しハードルが高いものの、ベテランアングラーにとってはシーズンならではの醍醐味があります。寒さ対策をしっかり整え、冬ならではの大物狙いに挑戦したい人には最高のイカメタルの時期といえます。
シーズンごとの攻略方法

春(良型をじっくり狙うシーズン)
春のイカメタル時期は、水温がまだ安定せず群れも大きくはまとまりません。しかしその分、一杯あたりのサイズは大きく、ケンサキイカやヤリイカの肉厚な良型を手にするチャンスが広がります。春は焦らずにじっくり誘い、抱かせるまでの間を大切にするのがコツです。釣果は数よりも質を楽しむ時期と捉えるとよいでしょう。
水温が低いことでイカの動きは鈍く、アタリが小さく出ることも多いので、細やかなアタリを拾う集中力が釣果に直結します。
夏(数釣りを満喫する最盛期)
夏はイカメタルのハイシーズン。水温の上昇とともにケンサキイカを中心とした群れが沿岸に入り込み、一晩で数十杯を狙える時期です。手返しよく仕掛けを落とし、群れが回遊している間に効率的に数を伸ばすのが攻略の鍵。初心者でもアタリが取りやすく、ファミリーや仲間と一緒に楽しめるのも魅力です。
群れが通過するタイミングを逃さないために、ヒット後の取り込みから再投入までのスピードが釣果を大きく左右します。
秋(群れの見極めと効率戦)
秋は盛夏ほど数は伸びにくいものの、群れをしっかりと見極めて狙えば安定して釣果を上げられるイカメタル時期です。群れの回遊間隔が長めになりやすいため、無駄打ちを避け、的確なタイミングで仕掛けを投入する判断力が重要です。手返しの効率を意識し、無駄なく釣りを組み立てることで釣果に差がつきます。
秋のイカは夏ほど活発ではないため、誘いに変化をつけて反応を引き出す工夫が有効
冬(深場で狙う粘り勝負の時期)
冬はイカが深場に移動し、攻略難易度は上がりますが、その分、釣れた一杯の価値が高いのが特徴です。タナが深くなるため誘いからアワセまでのレスポンスが遅れがちになり、忍耐力が試される時期でもあります。数は少なくても「一杯を大事に釣る」姿勢が楽しみにつながります。
深場攻略ではラインメンディングや仕掛けの安定が特に重要となるため、丁寧な操作が成果を左右します。
イカメタルを時期ごとに異なるターゲットで通年楽しもう
イカメタルは季節ごとに狙えるイカや楽しみ方が変わる、奥深い釣りです。春は良型、夏は数釣り、秋は手返し重視、冬は深場攻略と、それぞれの時期に合わせた工夫をすることで釣果アップにつながります。「イカメタル 時期」を意識して釣行を計画すれば、効率よくターゲットを狙えるだけでなく、シーズンごとの違いを体感できるのも魅力です。
これから挑戦する方は、自分の釣行スタイルに合った季節を選びつつ、経験を重ねてみてください。一年を通してイカメタルを楽しむことで、きっと忘れられない釣行になるはずです。